整体院の集客方法12選｜お客さんが来ない理由やSNSの活用方法も解説

整体院の集客に悩んでいませんか？「お客さんがなかなか来ない」「どうやって集客したら良いかわからない」といった声は珍しくありません。整体院業界は非常に競争が激しく、全国のコンビニ店舗数の2倍以上の整体院があるとも言われます。そのため、集客に工夫を凝らさなければ経営の安定は難しいでしょう。

本記事では、整体院の集客がうまくいかない主な理由と、具体的な集客方法12選を紹介します。SNSの活用方法やリピーターを増やすコツなど、明日から使える施策も幅広く解説しますので、ぜひ参考にしてください。

集客ができない主な要因

まず、整体院の集客がうまくいかない主な原因を確認しましょう。競合と比べて差別化ができていない、狙うべきお客さんの像が曖昧、顧客ニーズの分析不足など、集客につまずく要因はいくつか考えられます。

差別化ができていない

整体院が数多く存在する中、自院の強みや特徴を打ち出せていないと他院に埋もれてしまいます。ただ「痛みをとります」「丁寧に施術します」といった一般的なアピールだけでは、お客さんに選んでもらう決め手になりません。

専門分野や技術、サービスの質など、自院ならではの強みを明確にし、それをしっかり発信することが重要です。

ペルソナが曖昧で狙いが定まっていない

明確なターゲット（ペルソナ）を設定できていない整体院は、宣伝やサービス内容が漠然としてしまいがちです。「誰にでも来てほしい」と思うあまり特徴がぼやけてしまうと、結果的に誰の心にも響かない宣伝になってしまいます。

例えば「デスクワークによる肩こりに悩む30代男性」など具体的に理想の来院者像を描くことで、その人に届くメッセージやサービスを打ち出せるようになります。

顧客ニーズや行動の分析が足りていない

既存顧客や見込み顧客が「何を求めているのか」「どんな経路で整体院を探しているのか」を分析できていないケースも集客失敗の原因です。

例えば、若年層が多いエリアであればSNSやネット検索経由の来院が多いかもしれませんし、高齢層が中心の地域ならチラシや紹介での来院が主流かもしれません。地域やターゲット層のニーズ・行動を把握し、それに合った方法でアプローチしないと効果的な集客は難しくなります。

技術力が不足している

施術の技術が十分でない整体院では、お客様が期待した効果を得られず、満足度が下がります。その結果、再来院や紹介が起こりにくくなり、口コミサイトでの評価も伸びません。技術不足は信頼低下を招き、新規集客にも影響します。

定期的な研修や外部セミナーで最新の知識と施術法を学び、スタッフ全員が技術向上に取り組むことが欠かせません。努力を続けて技術レベルを底上げし、選ばれる整体院を目指しましょう。

オンラインでの集客方法

オンラインを活用した集客はそれぞれの特徴を理解し、組み合わせて活用することで、効果的に新規集客が可能です。ここからは、具体的なオンラインでの集客方法を紹介していきます。

公式サイトを活用して認知を高める

まず、自院の公式ホームページはオンライン集客の土台となります。施術メニューや料金、スタッフの紹介、アクセス情報などを分かりやすく掲載し、初めての方にも安心感を与えましょう。

また、SEO対策を行って地域名＋整体といったキーワードで上位表示を狙えば、「近くで整体院を探している人」に見つけてもらいやすくなります。ホームページは24時間働く案内役として、認知拡大に貢献します。

オウンドメディア（ブログ）で専門性を示す

ホームページ内にブログなどオウンドメディアを設置し、定期的に記事を発信するのも効果的です。整体に関する豆知識や健康情報、セルフケア方法など有益なコンテンツを提供することで、専門家としての信頼感を高められます。

記事が充実すれば検索経由でサイト訪問者が増え、自院を知ってもらうきっかけも広がります。オウンドメディアは集客だけでなく、お客さんとの信頼関係構築にも役立つ施策です。

Googleビジネスプロフィールの活用を行う

Googleビジネスプロフィール（旧称Googleマイビジネス）への登録も必須と言えます。Google検索やGoogleマップで整体院を探すユーザーに対し、営業時間や住所、口コミなどの情報を直接提供できるため、認知拡大と来院促進に大きく寄与します。

特に口コミ評価は信頼性に直結するので、良い評価を獲得できるよう日頃から丁寧な施術と接客を心がけましょう。適切なカテゴリ設定や写真の掲載など、基本的なプロフィール充実も忘れずに行います。

SNSを活用して認知を拡大する

X（旧Twitter）やInstagram、FacebookなどのSNSも、無料で始められる強力な宣伝ツールです。施術風景やお客様の声（許可を得たもの）を写真や短い動画で紹介したり、健康に関する豆知識を投稿したりすることで、多くの人に自院の存在を知ってもらえます。

SNS投稿からホームページに誘導したり、DMで問い合わせを受け付けたりと、他の集客チャネルとも連携しやすいのも利点です。

YouTubeや動画コンテンツで実際の雰囲気を見せる

より本格的に動画で情報発信するなら、YouTubeの活用がおすすめです。院内の様子や施術の流れ、スタッフの人柄などを動画で紹介することで、文字や写真だけでは伝わらない雰囲気や信頼感を与えられます。

特に初めて整体院を利用する方にとって、事前に動画で院内の様子を知れると安心材料になるでしょう。動画コンテンツはSNSとも連携し、より多くの潜在顧客にリーチできます。

Web広告でターゲットに的確にアプローチをする

インターネット広告（Web広告）を活用すれば、狙ったユーザー層に効率よくアプローチできます。例えば、GoogleやYahoo!のリスティング広告では、「整体　地域名」など検索キーワードに連動して広告を表示可能です。

また、SNS広告なら年齢や地域、興味関心を細かく設定し、見込み客となりそうな層に絞って訴求できます。広告予算はかかりますが、うまく活用すれば短期間で集客効果を高められるでしょう。

予約・ポータルサイトへの掲載で導線を増やす

ホットペッパービューティーなどの予約サイトや、整体院情報を掲載しているポータルサイトに登録するのも有効です。これらのプラットフォームを利用するお客様は最初から施術を受ける意思が高いため、掲載するだけで新規予約につながる可能性があります。

他サイト経由の予約は手数料が発生するケースもありますが、自院の存在を知らない層にリーチできる貴重な導線として検討する価値があります。

現代ではSNS運用が重要な理由

先ほどオンライン施策の一つとしてSNSを挙げましたが、現代の集客では特にSNS運用が欠かせません。ここでは、整体院の集客においてSNSが重要視される主な理由を解説します。

視覚的な訴求が可能

SNSでは写真や動画を通じて視覚的にアピールできるため、施術の様子やビフォーアフターの変化などを直感的に伝えられます。文章だけでは伝えにくい雰囲気や技術力も、画像や映像を活用すれば一目瞭然です。

視覚情報による訴求力は強く、短時間で多くのユーザーに印象を残すことができます。

幅広い年齢層のユーザーがいる

SNSと一口に言っても、X（旧Twitter）やInstagram、Facebookなど各プラットフォームによって利用者層は様々です。しかし総じて見れば、若年層から高齢層まで幅広い年代の人々が何かしらのSNSを利用しています。

そのため、SNSを活用することで年代を問わず多くの潜在顧客に情報発信が可能です。ターゲットとする年齢層がどのSNSをよく使っているかを調査し、適切な媒体で発信しましょう。

SNSでの検索からの来店が増えている

近年では、ユーザーがSNS上でお店を検索し、来店につながるケースが増えています。例えば、Instagramで「地域名＋整体院」などを検索して、自分の近くに良さそうな整体院を探す人も少なくありません。

SNS上で魅力的な情報や口コミを目にしたユーザーが、そのまま来店を決めることもあるのです。つまり、SNS自体が検索エンジンのような役割も果たしつつあります。

リアルタイムでの発信が可能

SNSはリアルタイムで情報を発信・共有できる点も大きな強みです。季節ごとのキャンペーンや当日の空き状況、ちょっとした健康ワンポイントアドバイスなど、その時々の情報をすぐに届けることでユーザーとの接点を増やせます。

リアルタイム性の高い発信はお客さんとの距離感を縮め、身近に感じてもらえる効果も期待できます。

SNS運用を成功させるためのポイント

SNSを効果的に活用するためには、多くのユーザーに見てもらい集客につなげるためのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、整体院がSNS運用を成功させるための具体的なコツを紹介します。

短尺動画を活用する

近年はSNS上で短い動画コンテンツが人気です。TikTokやInstagramリール、YouTubeショートなど、数十秒から1分程度の動画であればユーザーも気軽に視聴できます。

施術のビフォーアフターを短い動画で紹介したり、簡単なストレッチ方法をデモンストレーションする動画を作成したりすれば、多くの人の興味を引きやすくなるでしょう。テキスト中心の投稿だけでなく、短尺動画も取り入れることでSNS集客の幅が広がります。

導線の設計は適切に行う

SNS運用では、投稿を見たユーザーがスムーズに行動できるよう導線を整えることが大切です。例えば、プロフィールにホームページや予約フォームへのリンクを設置したり、投稿内で「詳細は○○へ」という形で公式サイトへの誘導を促したりしましょう。

せっかく興味を持ったユーザーがいても、予約や問い合わせにたどり着けなければ機会損失になります。常にユーザー目線で分かりやすい導線設計を意識してください。

投稿頻度は高くする

SNSでは定期的な情報発信が欠かせません。投稿頻度が低いとフォロワーのタイムラインに自院の情報が表示される機会も少なくなり、存在感が薄れてしまいます。

理想的には毎日とは言わないまでも、週に数回は更新して常にアクティブなアカウントであり続けましょう。頻繁に投稿することでユーザーとの接点が増え、アルゴリズム上も露出が高まりやすくなります。

投稿時は検索されるキーワードを意識する

SNSへの投稿内容を考える際、ユーザーが検索しそうなキーワードを意識することも重要です。

例えば、施術例を紹介する投稿なら「肩こり」「猫背改善」といった具体的なワードを盛り込むと、同じ悩みを持つ人の目に留まりやすくなります。SNS内検索やハッシュタグ検索経由で発見してもらえるよう、投稿文には適切なキーワードを散りばめましょう。

ハッシュタグを活用する

SNS集客ではハッシュタグの活用も効果的です。投稿に関連するキーワードをハッシュタグ（#）付きで記載しておけば、同じテーマに興味のあるユーザーに発見されやすくなります。

例えば、地域名や症状名（#東京整体 #腰痛 など）を付ければ、ピンポイントで関心を持つ層に情報を届けられるでしょう。ただしハッシュタグの付けすぎはスパムっぽく見えるため、投稿ごとに厳選した数個に留めるのが無難です。

オフラインでの集客方法

続いて、インターネット以外の手段で地域の認知度を高め、お客さんとの接点を増やすオフライン集客方法も確認しましょう。オンライン施策と組み合わせて実施すれば相乗効果が期待できます。

チラシ配布・新聞折込で地域の顧客を作る

チラシのポスティング（配布）や新聞折込は、地域密着型の集客に昔から活用されている王道手法です。自院周辺の住宅にチラシを配れば、インターネットをあまり利用しない層にも直接アプローチできます。

一般的にチラシの反響率は0.1〜0.3%程度とも言われますが、定期的に実施することで「近所にこんな整体院があるんだ」と認知してもらう効果があります。まずは低コストで作成できる簡易なチラシからでも始めてみましょう。

地域情報誌やフリーペーパーへの露出で認知を集める

地域で配布されている情報誌やフリーペーパーに掲載してもらう方法も有効です。地元の人がよく読む媒体に整体院の紹介記事や広告を出すことで、「こんなところに新しい整体院ができたらしい」と認知を広げられます。

有料の広告枠を使う場合もありますが、地域によっては無料で取材・掲載してくれる媒体もあります。自院のターゲット層が目にする可能性の高いローカルメディアがあれば、積極的に活用しましょう。

店頭イベント・地域イベントで接点を作る

自身の整体院でミニイベントを開催したり、地域の催しに参加したりして、お客さんとの直接の接点を増やすことも大切です。例えば、院内で健康相談会や簡単な体験施術デーを開けば、初めての方にも気軽に足を運んでもらえます。

また、地域のマルシェやお祭りにブースを出して姿勢診断サービスを行うなど、地域行事を集客の機会として活用するのも良いでしょう。顔を合わせて話せる場を作ることで、安心感や親しみを持ってもらいやすくなります。

看板・立て看板・店頭POPで目に留まるようにする

お店の前を通りかかった人に興味を持ってもらうには、看板類による視覚的な訴求も欠かせません。建物の外観に施術内容や料金の一部を掲示した看板を出したり、歩行者の目線に入りやすい立て看板を置いたりしましょう。

店内の窓ガラスにポスターを貼ったり、店頭POPでキャンペーン情報をアピールするのも効果的です。何気なく通る人にも「ここに整体院がある」と気づいてもらい、興味を引く工夫をしましょう。

紹介カードや口コミで顧客を増やす

既存のお客さんから新たな来院者を紹介してもらう、いわゆる口コミ紹介も強力な集客手段です。施術後に次回予約用のカードや友人紹介カードを渡し、紹介特典を用意しておけば、自然とお客さん同士の紹介が生まれやすくなります。

また、日頃から丁寧な対応と確かな施術を提供して顧客満足度を高めることで、自発的な口コミによる集客効果も期待できるでしょう。

新規顧客の獲得とリピーターを増やすための施策

最後に、新規顧客の獲得とリピーターの増加、両方を狙った施策を見ていきましょう。一度来てくれた方に継続利用してもらえれば、安定した経営につながります。以下では、そのための具体的な施策を紹介します。

初回来店を促す割引・特典を作る

まだ来院したことがない新規顧客に足を運んでもらうには、初回限定の割引や特典を用意する方法が効果的です。

例えば「初回限定半額」「初見料無料」「初回施術に限り〇〇サービス付き」といった特典があれば、お試し感覚で来院しやすくなります。初回のハードルを下げることで、まずは一度来てもらい、その後のリピートにつなげる狙いです。

公式LINEやDMで接触回数を増やす

一度来院してくれた方とは、その後も継続的にコミュニケーションを取れるようにしましょう。公式LINEを友だち追加してもらい、定期的に健康情報やキャンペーンのお知らせを送ったり、予約のリマインドをしたりすれば、来院を促すきっかけが増えます。

また、過去に来てくれた方へDM（ダイレクトメール）で季節のお得な情報を郵送するのも効果的です。接触回数を増やすことで、自院を思い出してもらう機会を逃さないようにします。

会員・ポイント制度を導入する

リピーターを増やすには、会員制度やポイントカードなどの仕組みを導入するのも有効です。例えば、来院ごとにポイントを付与して一定ポイントで割引サービスを提供したり、会員限定の情報発信やクーポン配布を行ったりすれば、「また来よう」という動機付けになります。

特に整体は継続利用で効果が高まるケースも多いため、お得に通える仕組みを用意して長期利用を促しましょう。

集客を行う際の注意点

最後に、集客施策を行う上で知っておきたい注意点を確認します。法律やモラルの観点で気をつけるべき点を押さえて、安全かつ効果的な集客を心がけましょう。

医療的表現や効果表記には注意する

整体院の広告や宣伝では、医療行為と誤解されるような表現や、治療効果を断定的に謳う表記は避けなければなりません。例えば「必ず治る」「医学的に効果が認められた施術」などの文言は規制の対象となります。

整体は医療類似行為として扱われるため、誇大な表現にならないよう注意し、あくまでお客さんの感想や一般的な効果例の紹介に留めるようにしましょう。

景品表示法に違反しないようにする

集客のためのキャンペーンや宣伝を行う際には、景品表示法にも注意が必要です。

例えば、「通常価格10万円のところ、今なら5千円！」など誇張した表示や、実際には提供しないサービスを宣伝する虚偽表示は法律で禁じられています。適切な範囲内で真実性のある広告表現を心がけ、法律違反とならないよう十分確認しましょう。

個人情報の扱いに気をつける

集客活動で顧客の個人情報を取得する場面があれば、その管理には細心の注意を払いましょう。収集した個人情報は目的以外に利用しない、第三者に無断提供しない、紛失・漏洩を防ぐための対策を講じるといった基本を徹底する必要があります。

また、メール配信やメッセージ送信では、受け取りを希望しない相手に無断で送り続けないよう配慮することも大切です。

よくある質問

最後に、整体院の集客についてオーナーの方から寄せられることが多い質問とその回答を紹介します。今回は特によくある3つの質問を取り上げましたので、参考にしてみてください。

Webでの集客は何から始めれば良いですか？

まずは自院の公式サイトを持ち、Googleビジネスプロフィールに登録することをおすすめします。ホームページで基本情報や強みを発信し、Google上で検索された際に正しく表示される状態を整えましょう。

その上でブログやSNSを活用して情報発信することで、無料でできる集客基盤を固められます。

有料施策と無料施策、どちらを優先すべきですか？

リソースに限りがある場合は、まず無料でできる施策から取り組むのが良いでしょう。具体的にはGoogleビジネスプロフィールやSNS運用、ブログ更新などです。

これらで基盤を作った上で、さらに集客を加速させたいタイミングでWeb広告など有料施策を導入すると、費用対効果を最大化しやすくなります。

リピーターが増えません。まず何を改善すべきですか？

リピーターが増えない場合、まずは施術やサービスそのものを見直すことが重要です。お客さんが「また来たい」と思える満足度を提供できているか、率直なフィードバックを集めて改善点を洗い出しましょう。

その上で、次回来店を促す仕組み（ポイントカードや定期フォローの連絡など）が整っているかも確認し、再訪しやすい環境を作ることが大切です。

まとめ

整体院の集客方法は多岐にわたりますが、大切なのは自院の強みやターゲットに合わせて最適な施策を組み合わせて実践することです。オンライン・オフライン両面からアプローチし、新規顧客の獲得とリピーター定着の双方に注力しましょう。

地道な取り組みを積み重ねれば、競争が激しい中でもやがて大きな成果につながるはずです。状況に応じて施策を見直しながら、安定した経営基盤の構築を目指しましょう。ぜひ本記事を参考に、できるところから集客施策を実践してみてください。