2022.11.22
インサイト営業とは?メリットや成功させるためのコツを徹底解説
インサイト営業とは見込み顧客が抱える潜在的な課題を引き出し、解決策を提案する営業手法を意味します。
ソリューション営業とは異なり、顧客に寄り添った営業を可能とするため、押し売りをせずにサービスを提供できる点が特徴です。
情報過多な現代において注目を集めている営業手法であり、競合との差別化にも有効的とされているため、インサイト営業に興味を抱く企業や個人の方は多いでしょう。
そこで、本記事ではインサイト営業の特徴や注目を集めている理由などについて解説します。
企業事例についても紹介するため、インサイト営業への取り組みの参考にしてみてください。
インサイト営業についてもっと知りたい方はお気軽にご相談ください。
目次
インサイト営業とは
インサイト営業とは見込み顧客が抱える潜在的な課題やニーズを引き出し、課題を提案する営業手法です。
単に顧客の抱える課題を解決するソリューション営業とは異なり、自社サーボスの購入につなげるためには、まず顧客自身に潜在課題を認識してもらう必要があります。
引き出した潜在課題に対して営業担当者が解決策を提案することで、サービスの購入につなげることが可能です。
また、顧客が自覚していない課題を解決することで信頼関係の構築やロイヤリティ向上にもつながるため、企業価値や売上アップが期待できます。
インサイト営業が注目されている理由
インターネットやSNSが普及して情報過多な現代では、多くの方が自身の力で課題を解決できます。
ただし、解決できる課題は顕在的なものに限られており自身で築いていない潜在的な課題は解決に至りません。
単に営業をかけるだけでは自社のサービスを購入してもらえる可能性は低い傾向にあるため、インサイト営業により見込み顧客の潜在的な課題解決にアプローチをかけることが企業の売上向上に重要です。
インサイト営業を行うメリット4選
インサイト営業を行うメリットは以下の通りです。
- 受注率が上がる
- 顧客との信頼関係が強化される
- 競合他社と差別化が図りやすい
- 新しい市場を開拓できる
メリットを把握したうえで営業活動に取り組むことで、より質の高いアプローチをかけることができます。
インサイト営業のメリットを以下で解説します。
受注率が上がる
インサイト営業を行うことで、顧客が自身で気付いていない課題の解決方法の提案が可能であるため、受注率向上が期待できます。
加えて、潜在課題の解決は顧客の満足度を高めることにつながり、営業担当者や企業は顧客から魅力的に感じてもらえます。
受注率が上がるにつれて、変化の激しい現代でも企業の売上向上が期待できるため、積極的にインサイト営業へ取り組みを進めましょう。
ただし、顧客が不快に感じるしつこい営業は顧客離れにつながるため、相手の立場に寄り添った対応が求められます。
顧客との信頼関係が強化される
インサイト営業では、無理に商品を購入させようとせず顧客の意思によって結果が左右するため、信頼関係の構築やロイヤリティ向上が期待できます。特にヒアリングを入念に行い課題を引き出せた場合は、顧客からの不信感を払しょくすることができ、より良い関係を構築可能です。
顧客は自身の潜在的な悩みを解決してもらえる企業や営業担当者に対して、大きな信頼を寄せる方が多い傾向にあります。
顧客との関係が強固なものとなれば、リピーター化や周囲への認知拡大が期待できるでしょう。
競合他社と差別化が図りやすい
インサイト営業により顧客の潜在ニーズに応えることで、顕在ニニーズに対応する競合とは差別化がしやすくなります。
特に現代では技術レベルの発達により、商品の便利さやデザインなどに差を付けるのが難しく、差別化に悩まされる企業が少なくありません。
しかし、インサイト営業をうまく活用することで、競合との差別化を可能にします。
差別化ができれば自社におけるサービス価値は大きく向上し、売上を大きく拡大することが可能です。
新しい市場を開拓できる
潜在的な課題のなかには、まだ解決されていないものもあるため、インサイト営業により新たな市場を開拓することができます。
情報過多な現代において、ほとんどの市場はレッドオーシャンと呼ばれ、競合他社が数多く存在しているのが現状です。
インターネットやSNSを通して自社よりも優れたサービスを発見することも可能であるため、ソリューション営業で自社商品を販売して売上を伸ばすことに限界が見受けられます。
しかし、インサイト営業によって新たな市場を開拓することで、先行利益の獲得が可能です。
インサイト営業を成功させるためのコツ
紹介するインサイト営業を成功させるためのコツは以下の通りです。
- 自社の商品やサービスについて理解を深める
- 顧客の情報を正確に把握する
- 常識にとらわれない
- 社会情勢の変化を把握する
- ITツールの活用も視野に入れる
それぞれのコツをおさえることで、営業活動をより良いものにできます。
売上向上に向けて、以下ではインサイト営業を成功させるコツについて解説します。
自社の商品やサービスについて理解を深める
インサイト営業では引き出した悩みの解決策として自社の商品を販売する形であるため、さまざまな悩みに解決策を提案できるよう自社商品の理解を深めることが大切です。
ヒアリング段階では、顧客からどのような悩みが引き出せるのか明確ではありません。
なんとか引き出した課題に対して解決策を提示できないのであれば、商品を販売することもできないため、解決策に関連付けられるよう自社の商品やサービスの特徴を把握する必要があります。
顧客の情報を正確に把握する
顧客の潜在的な悩みを引き出すためには、顧客自身が置かれている立場や特徴などを正確に把握することが大切です。
単に話を聞くだけではどのような課題に悩まされているのか発見できず、売上にもつながらないため注意が必要です。
話をよく聞いたうえで疑問に感じた部分を深堀りすることで、悩みを引き出すことができます。
ただし、相手に不快感を与えてしまうと期待する成果が得られず、企業の信頼性も低下してしまう恐れがあるため、相手の様子を伺いつつヒアリングを行うように心掛けましょう。
常識にとらわれない
顧客自身が気付いていない問題を見つけ出すにはヒアリング力が必要であり、普段から常識にとらわれていないことが重要です。
営業では経験が生きるため、担当者は過去の法則にしたがって物事を進めるケースが多々あります。
しかし、過去と同じことを繰り返しても新たな課題を見つけることは難しい傾向にあり、これまでにない発見は生まれにくいため、常識から外れた視点で物事を考えることも大切です。
常識に囚われないための対策としては、さまざまなことを体験したり、多種多様な人と関わったりすることなどが挙げられます。
社会情勢の変化を把握する
インサイト営業ではヒアリング力が必要とされますが、質問する内容や項目を意識することも大切です。ヒアリングの段階で顧客の新たな課題や悩みを発見するためには、直接的な内容だけでなく、社会情勢や市場の変化といった間接的な話題の投げかけも必要です。
社会の動きにどう対応しているのか、市場の変化をどのように感じ取っているのかなどを質問することで、顧客が自身で気付いていない悩みを掘り出すことができます。社会情勢を含めた内容の質問を考案し、自社商品の販売につながる導線設計を意識すると、営業の成功確率は向上します。
ITツールの活用も視野に入れる
できる限り工数を削減し、営業を効率化するためにはITツールの活用が必要です。営業の工数による負担は大きく、従業員の生産性低下を招く要因でもあります。また、効率化が進めばアプローチ回数が向上し、企業の売上向上にもつながるため、営業の効率化は非常に大切です。
顧客の行動パターンが把握できる、属性に合わせた営業活動に取り組めるなど、ITツールの活用で得られるメリットは多々あるため、作業工数の最適化に向けてツールを活用しましょう。ただし、ITツールの導入にはコストがかかるため、企業の存続に悪い支障が出ないよう注意する必要があります。
インサイト営業の成功事例
インサイト営業の特徴を理解しても、実際に取り組んでみないと分からない点も多いでしょう。
しかし、企業事例を参考にすることで、インサイト営業の取り組みを具体的にイメージできるようになります。そこで、インサイト営業の成功事例について以下で解説します。
IKEA
IKEAでは、家の家具を購入しに家族連れの顧客が数多く来店します。
しかし、女性はショッピングを楽しむ傾向がある一方で、男性はほかの親族が買い物を終えるまで、どこかで待機するシーンが見受けられていました。
そのため、男性の顧客が楽しめる「MANLAND」を設置し、退屈な時間を過ごさせない空間をつくります。
その結果、男性の来店率が向上するとともに、女性の来店率も高まり、多くの顧客が来店するという成果を得ることができました。
顧客が増えるとともに商品は売れ続け、企業の売上向上にもつながっています。
大戸屋
定食屋である大戸屋では、末永く良好な関係を築ける女性の来店率向上を目標として、さまざまな施策に取り掛かることになります。
そこで、女性は1人で大戸屋に来店している姿を他人に見られたくないという潜在的な課題を見出し、解決に向けて施策を練ることにしました。
建物を2階建て以上、もしくは地下に店舗を設置したところ、女性は人目を気にせず大戸屋に入店できるようになり、来店率向上の成果を得ることができました。
コンビニエンスストア
コンビニエンスストアでは、小数の商品を購入する顧客が数多く来店している一方で、大量に商品を購入する顧客が少ない傾向にありました。
そこで、顧客は商品を大量購入しない訳ではなく、数多くの商品をレジまで持ち運べる手段がないという課題に気付きます。
そこで、コンビニエンスストアでは買い物かごの設置を行うことにし、商品を大量に持ち運べる環境を整備することにします。
その結果、買い物かごを利用して商品を大量に持ち運ぶ顧客が増え、売上向上につながりました。
まとめ|インサイト営業の効率化ならプロに相談してみよう
インサイト営業とは見込み顧客が抱える潜在的な課題を見つけ、解決策を提案する営業手法のことです。
商品を押し売りするのではなく、顧客の立場に合わせた営業手法であるため、顧客からの信頼獲得やロイヤリティ向上が見込めます。
工数や従業員の負担が大きいため、営業活動に対して不満やストレスを感じる企業は多いでしょう。
営業を効率化したいのであれば、プロに相談することをおすすめします。
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