「営業は足で稼ぐ」「もっと顧客に食らいついて営業する」など、精神論で進めようとしている方はいないでしょうか。営業活動において成果をだすには精神論だけではうまくいきません。営業活動の成果を本質的に強化するには、KPIの理解と設定がポイントです。

本記事ではKPIの概要や類似した用語との違い、設定方法などをご説明します。ぜひ、KPIを理解して目標達成を目指してください。

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KPI(ケーピーアイ)とは?目的を達成するための中間目標

はじめに、KPIについて意味をご説明します。KPIとは「Key Performance Indicator」の略称です。日本語では「重要業績評価指数」と呼びます。

このKPIは、最終的な目標を達成するための中間目標を示す指標です。営業活動はもとより、企業経営や製造など、幅広い場面でKPIを設定することが可能です。

具体的には今月の売上目標を100万円とゴールを設定したときに、「訪問件数を200件にして新規顧客を15件獲得する」と中間的な目標を掲げることがKPIの設定です。このようにKPIは現状と理想(目標)までのプロセスの指標と考えるといいでしょう。

KPIとKGIの違いは?目標地点が違う

KPIと類似した用語に、KGIがあります。KGIは「Key Goal Indicator」の略称であり、日本語では「重要目標達成指標」といいます。KGIはプロジェクトや事業において最終的な目標を意味します。

ですから、KPIとは目標地点が異なるわけです。KPIは中間目標、KGIは最終目標と考えてください。なお、ビジネスシーンではKGIを検討してからKPIを設定する流れが一般的です。

KPIとOKRの違いは?重視している点が違う

KPIとOKRの違いもわかりにくいものです。OKRは「Objectives and Key Results」の略称です。日本語では目標と主要な成果という意味があり、目標に対していくつもの成果が対応する構造になります。

KPIは中間目標となりますので、OKRとは重視している部分が異なるわけです。KPIは目標に向かって順調に進んでいるか測るもの、OKRは目標とその過程をセットで示すことと理解するといいでしょう。

KPI設定が重要な理由

KPI設定は営業活動などビジネスシーンで重要なことです。その理由はKPIを設定することで以下のメリットがあるからです。

  • 行動が明確になる
  • 目標達成のための過程が可視化される
  • 組織全体の士気向上ができる
  • 評価基準の統一化ができる


まずKPIの設定により個人の行動が明確になります。目標達成のためにどのような行動をとるのか、その後の改善策をどうするのかなど
PDCAサイクルをスムーズに回すことが可能です。つまり、KPIの設定は目標達成のための過程が可視化されるわけです。

また、KPIを設定して達成すべき行動が明確になると、組織内で共有しやすくなります。組織全体で目標や行動内容を共有することは、モチベーションの向上にも効果的です。

目標や行動内容を共有すると、課題が生じたときの対応も組織全体で取り組めるでしょう。そこで組織のメンバーの声が全社的に反映される可能性も高いです。

それから、KPIを設定すると評価基準の統一が可能です。「テレアポ○件」「訪問件数△件」など、具体的な指標があることで目標を達成したかどうかが明確になります。さらにKPIの達成状況によって公平に個人を評価することも可能です。

KPIの設定方法

ここでは、KPIの設定方法を具体的な流れに沿ってご説明します。KPIを設定するときは、以下の5つの流れを参考にしてください。

①KGIを設定する

まずは、KGIを設定します。KGIは最終目標になるわけですが、数値で計れて達成可能なものにする必要があります。売上げの向上を目指す場合ならば、「○万円売上げアップ」など具体的なKGIを設定することがポイントです。

また、KGIを設定したら組織内全員で共有することも大切になります。全体でKGIを共有したときに、メンバーから意見があれば積極的に反映させてみてください。

②KGIを細分化する

KGIを設定したら、それを細分化していきます。KGIを細分化するときは、KSFを抽出します。KSF(Key Success Factor)は重要成功要因と呼び、KGIを達成するために必要な要因を示します。

KSFをピックアアップするときは、3C分析やバリューチェーン分析などフレームワークを行うといいでしょう。ちなみにKSFの具体例をあげると、自動車販売ならば試乗会の開催などがあります。

③設定するKPIを絞り込む

KGIを細分化したら、KPIの絞り込みに入りましょう。先に具体例としてご紹介した自動車販売の試乗会をKSFとしてピックアップしたとします。その場合の具体的な数値がKPIとなります。「1日〇人」など具体的に検討してみてください。

④KPIツリーを作成する

KGIの達成のためにKPIを絞り込んだら、KPIツリーを作成します。KPIツリーは、KGIやKPIを樹形図のように配置したものであり、視覚的に確認することが可能です。

KPIは複数の項目を設定することがほとんどであり、それらをみやすくするものがKPIツリーと理解しておきましょう。KPIツリーを作成するとKPIごとの関係性が明らかになるため、組織全体での共有がしやすくなります。

⑤KPIを実践する

KPIツリーを作成した後は、その内容をもとに実践していきましょう。KPIを実践するときは、その都度効果の計測や評価、見直しを行ってPDCAサイクルを回してみてください。

KPIを設定する際の5つのポイント

KPIを設定するときは、これからご説明する5つのポイントを意識してみてください。

①シンプルに設定する

KPIの設定はできるだけシンプルにすることがポイントです。誰がみても一目でわかり、行動に移せるように心がけてください。KPIをシンプルに設定するには、目標達成が可能な数値にすることが大事です。

また、抽象的な内容にしないようにしましょう。反対に複雑な要素を含まないこともポイントになります。複雑な要素を含めると、評価する際も複雑になり業務が非効率になるでしょう。KPIの設定は結果がでるものにすることが大事です。

②KGIとの関連が高い指標を選択する

KPIはKGIと関連が高い指標を選択する必要があります。KPIはKGIを達成するものであるため、因果関係がみえるようにすることがポイントです。その因果関係を示すものがKPIツリーとなるわけです。

また、KGIが達成できていない場合は、KPIツリーをしっかりと分析するとKGIが達成できない要因がわかってきます。ですから、KGIとKPIの関連性を見極めてKPIを設定することが重要になるわけです。

③現実的な数値を目標にする

前述のとおり、KPIの設定は現実的な数値を目標にすることがポイントです。KGIが達成できないからといって、無理なKPIを設定するとメンバーそれぞれに大きな負担が生じます。

また、KPIに無理があるとプロジェクト自体を見直す必要性がでてきます。プロジェクト自体を見直すとなれば、時間や費用の大きなロスとなるでしょう。よって、KPIの設定は無理のない現実的な数値を目標にすることが大事になります。

④SMARTを意識する

KPIを設定する際は、SMARTを意識してみてください。SMARTは5つの要素で構成されています。

  • S(Specific):明確性
  • M(Measurable):計量性
  • A(Achievable):達成可能性
  • R(Relevant):関連性
  • T(Time-bound):期限

以上の要素をふまえると、KPIの設定は「期限を定めて、明確で計量できる最終目標に関連性のある、達成可能なもの」といえます。このキーワードを念頭に入れてKPIを設定してみましょう。

⑤定期的に見直す

KPIは一度設定したら終わりではありません。設定したKPIを実行していくなかで、進捗状況などからKPIの変更や追加を常に行うことがポイントです。

たとえば、訪問数をこなしてもお客様に会えない(提案できない)ことが多いなど、問題が生じたらKPIの設定を見直す必要があるでしょうつ常にKPIの設定がどうなのか見直していきましょう。

実際に営業で使用されているKPI

KPIの設定について、理解が深まってきたと思います。しかしながら、「営業で使われているKPIは何があるの?」と思う方もいるでしょう。以下で実際に営業で使われているKPIの一例をご紹介します。

訪問件数

訪問件数は営業のKPIとして、よく使われています。営業において成果をだすには営業機会が必要であるため、KPIで設定したいところです。ただし、単なる営業機会ではなく、見込み顧客の営業機会を検討する必要があります。

たとえば、投資用のマンションの営業であれば、富裕層が見込み顧客になるでしょう。富裕層ではない方への営業では意味をなしにくいため、訪問件数としてKPIを設定するには富裕層にどれだけアプローチできるか検討しましょう。

見込み客の成約率

営業のKPIでは、見込み客の成約率も設定しておきたいです。成約率はコンバージョン率といわれ、成約件数を営業件数(訪問件数)で割ると算出することができます。どれくらいの成約率を目指していきたいか、訪問件数から検討してみましょう。

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顧客単価

顧客単価も営業のKPIとして設定しておきましょう。顧客単価とは、1人の顧客が1回の購買でどれだけ支払ったかです。売上げを向上させるには、成約数を増やすか顧客単価を上げるかのいずれかになります。

そのため、成約率とともに顧客単価のKPIを設定することで、売上げ向上の目標が明確になります。

営業案件数

営業案件数は、KPIの見直しがしやすい指標です。営業案件数が少ないスタッフがいると、貴重な営業パーソンを遊ばせることになります。一方で営業案件数が多い営業パーソンは負担が増えます。それぞれの営業案件数を見直すことで、個人個人の営業効率が改善されます。

受注期間

受注期間はリードタイムと呼ばれ、契約から受注までの期間を意味します。この受注期間もKPIに設定することができます。単純計算になりますが、受注期間が2か月から1か月になれば、2倍の営業活動が可能です。その結果、売上げの向上にもつながるでしょう。

実際にSakuSakuがプロジェクト遂行のため設定しているKPI

問い合わせフォーム営業代行事業「SakuSaku(サクサク)」やWEBコンサルティング・制作事業を行っている弊社もプロジェクト遂行のために、KPI設定をしています。

SakuSakuが実際に設定しているKPIは以下の通りです。

  • 商談獲得CPA
  • 想定受注金額

このKPIに対して、詳細まで落とし込んだ項目が以下になります。

  • 実施件数(アウトバンドコール数、メール・DM、紹介数)
  • 商談化率(紹介を除く)
  • 商談数(紹介を除く)
  • 受注率
  • 受注数

このようなKPIを設定してプロジェクトを遂行しています。ぜひ、参考にしてみてください。

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ツールを使用したKPI管理方法

スムーズにKPIを管理するには、ツールの使用が有効です。ここでは、ツールを使用したKPIの管理方法をご紹介します。自社がKPIを設定する際に使いやすいツールやシステムを選んでみましょう。

表計算ソフト

表計算ソフトでは、MicrosoftのExcelやGoogleのスプレッドシートがあります。Macを使用しているならば、Numbersもあります。このような表計算ソフトは、利用できる方も多いため操作の教育が不要です。

また、関数や計算式を活用すると、進捗の様子や目標達成をすぐに割り出すことができます。

SFA/CRM

SFA(営業支援ツール)やCRM(顧客関係管理)といったツールを使うとKPIの管理を効率的に行うことができます。SFAは既存顧客や見込み顧客、商談の進捗などの管理が可能です。スケジュール管理等もできるため、期限を設けたKPIの設定もできるでしょう。

また、CRMは顧客の購買状況などを管理するツールです。組織全体で顧客情報の共有が可能であるため、顧客満足度や顧客単価を向上させたいときには有効なツールになります。

その他

前項でご紹介したツール以外においても、KPIの管理に向いているツールやシステムがあります。たとえば、日報や目標管理がしやすいツール、KPIツリーの作成がしやすいツール、設定したKPIが一目で確認できるツールなど多岐にわたる製品が展開されています。

まとめ:KPIを使いPDCAを回せば効率的に営業組織の改善が実現できる!

KPIは最終目標であるKGIの中間目標です。KPIを設定することで、日々の営業活動ですべきことが明確になったり組織全体で目標が共有しやすくなったり、さまざまなメリットがあります。

ただし、KPIは一度設定したら終了ではなく、常に見直して修正や改善をすることが大事です。PDCAサイクルを回して、日ごろからKPIを見直していきましょう。それにより効率的に営業組織の改善が実現できます。

SakuSakuではKPIから逆算した営業リストの作成により、質の高い見込み客を半自動的に獲得可能です。また、ABテストによる検証など含め、PDCAを回しながら営業を進めます。営業活動がうまくいっていない方や営業の外注を検討している方はぜひ一度お問い合わせください。

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