「SNS採用ってどうやるの?」
「どのSNSを使えばいいの?」
現代社会において、SNSは情報発信やコミュニケーションの主要な手段となっており、SNSを活用した採用活動である「SNS採用」が注目を集めています。
しかし、ホームページや求人媒体への情報掲載とは勝手が違うことから、上記のような疑問を感じている担当者も多いものです。
この記事では、SNS採用の現況やおすすめのプラットホーム、メリット・デメリットや成功事例について解説していきます。
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SNS採用とは?
SNS採用とは、ソーシャルメディアを活用して人材を採用する方法です。
これは、企業がSNSプラットフォーム(Facebook、Twitter、Instagramなど)を利用して、求職者に自社への興味関心を持たせ、採用選考へ応募させることを指します。
SNS採用の主な手法には、求人広告の投稿、企業のプロモーション、求職者とのコミュニケーション、そしてブランドイメージの向上が挙げられます。
SNS採用は、従来の求人広告や人材紹介会社に頼る方法に比べて、より直接的でインタラクティブなアプローチできる現代のデジタル環境に適応した採用手法です。
なぜSNS採用が注目されているのか?
なぜSNS採用が注目されているのか、その理由について解説していきます。
- SNSの利用者数が年々増加しているから
- SNSで情報収集をする時代になっているから
SNSの利用者数が年々増加しているから
総務省の「令和5年版 情報通信白書」によると、SNSの利用者数は世界のソーシャルメディア利用者数の2022年の45億9,000万人から2028年には60億3,000万人に増加すると予測されており、国内にいても2022年時点で約1億200万人となっています。
SNSは、従来通り自身のプライベートの写真を投稿したり、同じ趣味をもつ人との交流などを目的といったコミュニケーションツールして利用される以外に、ソーシャルコマースやライブコマースといった活用方法も増えてきています。
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)もそのひとつで、SNS利用者は今後も増加が見込まれることから注目を集めています。
各SNS媒体の利用者数
代表的なSNS媒体の利用者数は以下の通りです。
SNS種類 | 利用者数 |
LINE | 9,500万人 |
YouTube | 7,120万人 |
X(旧Twitter) | 6,658万人 |
3,300万人 | |
2,600万人 | |
TikTok | 1,700万人 |
SNSで情報収集をする時代になっているから
GoogleやYahooをはじめとしたWeb検索が主流でしたが、今ではInstagramやX(旧Twitter)などのSNSで検索する人が増加しています。
その背景には、利便性とアクセスの容易さに加え、個人や企業など多様な情報源から情報収集できることや、ユーザー同士が情報交換できることが挙げられます。また、SNSの特性である即時性も要因であるといえるでしょう。
SNS採用のメリット・デメリット
SNS採用を行う際には良い点ばかりではなく、注意点も把握しておかなければなりません。ここでは、SNS採用のメリット・デメリットを解説します。
メリット
まずは、SNS採用のメリットについて確認していきましょう。
- 会社の雰囲気や働き方を伝えやすい
- 拡散力が非常に高い
- 潜在層にもアプローチできる
- 低コストで運用できる
会社の雰囲気や働き方を伝えやすい
会社の雰囲気や働き方を伝えやすいことは、SNS採用のメリットのひとつです
Instagramのような画像・動画といったビジュアルコンテンツの活用やリアルタイムな情報共有、インタラクティブなコミュニケーション、ストーリーテリングの機会、そしてフォロワーの参加と共感が挙げられます。
これらの要素から、企業はSNSを通じて魅力的な雰囲気や働き方を効果的に伝えることができます。
拡散力が非常に高い
SNS採用で拡散力が高いことのメリットは多岐にわたります。
たとえば、広範なアクセスやターゲットの特定、相互のシェアと拡散、エンゲージメントの促進、そしてコスト効率の向上が挙げられます。
これらの要素を活用することで、企業はより効果的な採用活動を展開し、多くの人々に求人情報やアプローチすることができます。
潜在層にもアプローチできる
SNS採用で潜在層にもアプローチできる理由は多数あります。
まず、ターゲティング広告によって特定の潜在層に対して効果的に情報を配信できます。また、ユーザーが自らの興味や関心を共有する環境が整っており、それを分析して適切なアプローチを行えます。
さらに、情報のシェアや拡散が容易であり、影響力のあるインフルエンサーやコミュニティの活動を通じて広がります。
これらの要素から、SNS採用は幅広い潜在的な求職者にメッセージを届けることができるのです。
低コストで運用できる
SNS採用が低コストで運用できることもメリットのひとつです。
たとえば、SNSプラットフォームの多くは無料利用が可能であり、企業は自社アカウントを作成し、広告費用をかけることなく情報を発信できます。
また、有料広告を利用しても比較的低い予算で効果的なターゲティング広告を展開することができます。さらに、企業の内部リソースを活用してコンテンツを作成・投稿することで、追加のコストをかけずに魅力的なメッセージを発信も可能です。
効果の測定と最適化も容易であり、無駄な広告費を最小限に抑えながら効果的な採用活動を行えます。
そして、SNS上のコミュニティやフォロワーとの協力を活用することで、情報の拡散を促進し、広範囲にメッセージを届けることができます。これらの要素により、SNS採用は低コストで効果的に運用することが可能となっています。
デメリット
多くのメリットがある一方で、注意しなければならないことも存在します。ここでは、SNS採用のデメリットについて解説します。
- 継続的に運用する必要がある
- 即効性は期待しづらい
- 炎上リスクがある
継続的に運用する必要がある
SNS採用を継続的に運用する必要がある理由は複数あります。
まず、フォロワーをはじめとする閲覧者の関心を維持し、企業のブランド認知を強化するためには定期的な投稿や情報提供が必要です。
また、求人情報を定期的に更新し、最新の情報を提供することも重要です。
さらに、双方向のコミュニケーションを促進し、フォロワーや閲覧者との関係を築く必要があります。また、競合他社との差別化を図るためにも、継続的な活動が重要です。
これらの要因から、SNS採用を継続的に運用することが求められます。
即効性は期待しづらい
SNS採用では、即効性が期待しづらいことにも注意が必要です。
SNSでの発信自体は即時性がありますが、肝心のフォロワーや閲覧者がいなければ意味はなく、その関係構築には継続的な投稿やコミュニケーションが求められます。
このことから、企業は即効性を期待せず、継続的な活動と長期的な視野を持ちながら自社のアカウントを育てていかなければなりません。
炎上リスクがある
採用活動に限らず、SNSを活用する際には炎上するリスクを忘れてはいけません。
まず、SNSの情報は迅速に拡散されるため、企業の投稿が予期せぬ形で広まり、誤解や混乱を引き起こす可能性があります。また、SNSユーザーの反応は多様であり、批判や賛同が混在することで話題が広がる恐れもあります。
炎上は瞬時に拡大し、企業のイメージやブランドに深刻な影響を与えるリスクがあるのはもちろん、企業のSNS上での対応が迅速かつ適切でなければ、炎上を鎮めることができず、さらなる問題を引き起こすこともあります。
これらの理由から、企業は慎重に情報を発信し、炎上のリスクを最小限に抑えるための対策を講じなければなりません。
採用にオススメのSNS媒体3選
ここでは、採用におすすめのSNS媒体を3つ紹介します。
- YouTube
- TikTok
Instagramは、画像や動画などビジュアル重視のプラットフォームであり、若年層の利用が多いことから採用活動に適しています。
ストーリーズ機能を活用したリアルタイムな情報発信や、インフルエンサーとのコラボレーションを通じて、求職者に企業の魅力を伝えることも可能です。さらに、ハッシュタグを活用した検索機能もあり、求職者にとって採用情報を見つけやすい環境が整っています。
これらの特性から、InstagramはSNS採用に有効なツールとして利用されています。
YouTube
YouTubeは、ビデオコンテンツを主体としたプラットフォームであり、詳細な情報提供や魅力的な映像を通じて企業の魅力を伝えることができます。
また、世界中の求職者にアプローチし、Googleの検索結果にも表示されるほか、自社HPに埋め込むなど用途も多岐に渡るため、効果的な採用活動が可能です。さらに、コミュニティの形成や双方向のコミュニケーションを通じて、求職者との関係を築くことができます。
これらの特性から、YouTubeはSNS採用に有効なツールとして活用されています。
TikTok
TikTokは、これから就職活動を行う10〜20代の若年層の利用が多く、短い動画形式を活用してクリエイティブなコンテンツを作成することが可能です。
ハッシュタグの活用やインフルエンサーとのコラボレーションを通じて、求職者に企業の魅力を伝えられます。
そのため、TikTokはSNS採用において若年層を中心に効果的なリーチが期待できるツールとして活用されています。
SNS採用の活動事例6選(メディア別)
ここでは、SNS採用の活動事例をメディア別に6選紹介していきます。
まずは、写真や動画などビジュアルコンテンツがメインのInstagramの活用事例から確認していきましょう。
JALスカイ採用
航空会社JALのInstagram採用アカウントでは、「社員紹介」「業務風景」「会社の雰囲気」の3つを発信しています。
投稿した写真のテキスト欄に文章を書くのではなく、画像の中にテキストを記載しているため、閲覧者は一目で情報をキャッチできる工夫がされていることに注目です。
株式会社電通
株式会社電通のInstagramアカウントでは、社内風景の紹介や求職者へのアドバイスなどの情報を発信しています。
また、先輩社員の紹介や「若手社員に聞いてみた」などのシリーズもあり、求職者はどのような会社なのか具体的なイメージを持つことができます。
YouTube
続いて、YouTubeの活用で成功している事例を確認していきましょう。
サイバーエージェント新卒採用
株式会社サイバーエージェントでは、コンテンツは新卒採用者へのインタビューや研修内容、本社オフィスをYouTubeで紹介しています。
出社するところから事業部の様子まで紹介してくれるため、求職者の働く意欲を高めてくれます。
LINE Fukuoka株式会社
LINEグループの日本国内第二の拠点であるLINE Fukuoka株式会社では、オフィス紹介はもちろん、働くメリットや福利厚生についてもYouTubeで紹介しています。
また、実際の社員からの説明もあるため、求人情報の文章を読むよりもわかりやすく作られていることに注目です。
TikTok
最後にTikTokを活用した採用活動の成功事例を確認しましょう。
株式会社BEEM
株式会社BEEMのTikTokアカウントでは、自ら日本一のブラック企業を名乗っているように、エンターテイメント性に溢れた動画を投稿しています。
個性の強すぎる社長やチームメンバーが登場し、楽しそうな職場の様子が伝わることから「この会社で働きたい」といったコメントも多数見受けられます。
ライソン株式会社
ライソン株式会社のTikTokアカウントでは、家電やアウトドア用品など自社製品を使ったユーモアのある動画を投稿しています。
商品紹介だけではなく、社員同士の仲が良い様子も伝わってくるため、求職者は入社へのモチベーションを高められるでしょう。
SNS採用を成功させるための3つのポイント
ここでは、SNS採用を成功させるための3つのポイントを解説します。
- ターゲットに合ったSNS媒体を選択する
- 継続して投稿・発信を続ける
- 運用の目的やペルソナ設計をしっかりと行う
ターゲットに合ったSNS媒体を選択する
SNS採用を成功させるためには、ターゲットに合ったSNS媒体を選択することが不可欠です。
その理由は、SNSは種類によってアプローチ方法や年齢層が異なることから、適切なプラットフォームを選ぶことでターゲット層にリーチできるからです。
また、各SNSの特性やコンテンツ形式を考慮し、求職者が好むコンテンツを提供、効果的な広告ターゲティングや競合他社の活動を把握するためにも、適切なSNSを選択しなければなりません。
これらの理由から、SNS採用を成功させるためには、ターゲットに合ったSNS媒体を選択することが重要です。
継続して投稿・発信を続ける
SNS採用において、継続して投稿・発信を続ける必要性は高いです。
その理由は、継続的な活動がフォロワーの関心を維持し、ブランド認知を強化するからです。また、求人情報の定期更新やコミュニケーションの継続、競合他社との差別化にも役立ちます。
これらの理由から、SNS採用では定期的な投稿や発信を通じて、フォロワーとの関係を築き、企業の魅力をアピールすることが不可欠です。
運用の目的やペルソナ設計をしっかりと行う
SNS採用において、運用の目的やペルソナ設計をしっかりと行わなければなりません。
その理由は、効果的なコンテンツ戦略の構築やターゲット層へのリーチの最大化、効果的な広告ターゲティング、ROIの最大化、そして競合他社との差別化を実現するためです。
適切な目的設定とペルソナ設計に基づいて活動を行うことで、求職者の関心を引き付け、効果的な採用活動を実現できます。
SNS採用を始めるまでの流れ
SNS採用を始めるまでの流れを解説していきます。
- SNS運用の目的を決める
- ペルソナ設計を行う
- ターゲットに合ったSNS媒体を選択する
- 自社で運用するか、運用業者に任せるか決定する
- マニュアルの制作
- コンテンツの制作投稿
SNS運用の目的を決める
SNS採用を始める前に、採用活動の目的を明確にし、SNSを活用する戦略を立案します。目的は、求職者の引き付けやブランド認知の向上、求人応募数の増加などが挙げられます。
ペルソナ設計を行う
SNS採用では、求職者の属性や興味関心に基づいたターゲットペルソナを設定します。これにより、効果的なコンテンツや広告を配信するための方向性が明確になります。
ターゲットに合ったSNS媒体を選択する
ターゲットペルソナに合ったSNSプラットフォームを選定します。求める人材が活発に利用しているプラットフォームを選ぶことが重要です。
自社で運用するか、運用業者に任せるか決定する
SNSの運用を自社で行うのか、運用業者に依頼するのかを決定します。
SNSは気軽に利用できますが、高い効果を得るためには専門知識が必要となるため、自社のリソースの確認から行いましょう。
マニュアルの制作
SNS採用するためのマニュアルを作成します。属人化してしまっていると、担当者の異動や退職などで運用できなくなってしまうからです。
SNSはアップデートによって操作方法が変更となることも多々あるため、都度更新が必要となります。
コンテンツの制作投稿
文章や画像・映像など、採用に関するコンテンツの制作・投稿を行います。その後、投稿後のデータを分析しながらブラッシュアップしていきましょう。
まとめ:SNS採用で時代にマッチした採用活動をしよう
SNS採用は、その名の通りSNSプラットフォームを活用した採用活動の手法のひとつです。
近年、SNS利用者は増加傾向にあり、従来のWeb検索だけではなくSNSで情報収集する人も多いことから、採用活動においても効果的が期待できます。
SNS採用自体は手軽に始められますが、拡散力のあるアカウント作りや効果的なコンテンツ制作には専門知識や技術が必要となるため、外部に依頼するのもおすすめです。
本記事で紹介した企業以外に、ドリームアップでは、SNS運用や映像編集に精通した専門家が在籍しているため、SNS採用を外部委託を検討している人は一度相談してみてください。