2022.10.19
BANT条件を活用した営業活動におけるヒアリング7つのコツは?質問例と合わせてご紹介!
「営業で思うように成果が出ない…」「もっといい営業方法はないのか…」と、悩んでいる営業職の方は多いのではないでしょうか?
営業はある程度は対象が定まっているため、そこに対してフォーカスしていけばいいというメリットがあります。
しかし成約に至るまでのプロセスがいくつもあったり、契約前に予算や納期などはしっかりと確認しておかなければ、クレームにつながる可能性があります。
そこで本記事では、商談で有効なヒアリング手法の1つ「BANT」を紹介します。
この記事を読むことで、営業経験が少ない方でも「BANT」を実践ですぐに使うことができ、商談で何をどう話せばいいのかが分かるようになるので、営業活動の一助になれば幸いです。
「質の高い商談を低単価で獲得」する方法にも触れていますので、最後までお読みください。
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目次
BANT条件ってどういう意味?営業活動を円滑に進められるフレームワーク!
「BANT」とは「Budget(予算)」「Authority(決済権)」「Needs(ニーズ・需要)」「Time frame(導入時期)」と、4つの言葉の頭文字をとった略語です。
この4つは「法人営業として顧客に確認しなければならない必須事項」ですが、営業活動を円滑に進められるフレームワークになっています。
商談ではこの4つのうちどれか1つでも欠けてしまうと、契約につながることが難しくなります。
しかし「営業の時に何を話せばいいのか分からない」という営業新人でも、この4つのポイントをしっかりと押さえることで成約率が上がる可能性が大きくなります。
では「BANT」の4つの条件を、一つずつ確認していきましょう。
B:Budget(予算)
顧客が製品やサービスの購入を検討している場合、想定している予算の金額をまずは把握する必要があります。
予算の金額によっては提案内容が異なることもあるため、顧客の予算超過を避けるためにも、なるべく早い段階で把握することが必要です。
ただし顧客との信頼関係がうまく構築できていない段階では、相手方もきちんとした予算を伝えてこない場合もあるため、具体的な事例を出しながら慎重にヒアリングしていきましょう。
A:Authority(決裁権)
営業では「決裁権を持った人に直接交渉」することが基本です。
法人営業の特徴には、意思決定関与者(DMU)が多く存在しており、購買プロセスが長くなる傾向があります。
そのため決裁権を持たない社員へどんなにアプローチをかけても、時間を消費するだけでなく、契約までにも時間がかかってしまいます。
商談の最後に「予期せぬ失注」を避けるためにも、ヒアリングをしながら稟議書が通る人、つまり最終意思決定者を具体的に確認していきましょう。
N:Needs(ニーズ)
営業質問で、「誰の」「どんな問題を解決したいのか」のニーズを明確にします。
会社全体か一部の部署のみか、あるいは個人的なニーズなのかで、提案内容や予算金額が変わるからです。
多くの企業が生産性や利益を上げるために、良質な製品やサービスを利用しようとしますが、顕在的ニーズだけでなく潜在的ニーズを見つけることも大切です。
製品やサービスを使ったメリットだけでなく「どういったベネフィットが得られるか」を伝えることで成約率も高まりやすくなります。
T:Time frame(導入時期)
製品やサービスをいつ頃から使いたいのか、いつまでに納品を完了れば良いのかの導入時期もヒアリングします。
例え受注が決まっていなくても商談のフェーズを確認する目的で、購入検討から最終決裁までどのぐらいのプロセスが必要なのかを確認しておきましょう。
具体的に「誰が、いつ、どのように決めていくのか」は把握しておくことです。
導入時期が曖昧な場合は、営業側から適切なスケジュールを提案し顧客側へ導入時期をイメージさせることも大切です。
BANT条件が揃わないとどういった現象が起こる?
結論から言えば、「BANT」の4条件が揃わない場合、ほぼ成約に至ることはありません。
例えば「魅力的な商品だと分かっているが、私には最終決定権がない」と言われてしまうケースです。
この場合は「Aの決裁権を持つ者の把握が不十分だった」ことが起こる原因であり、成約までに至っていません。
逆に、BANTの4条件をきちんと把握することができれば、成約率は高まりやすくなるでしょう。
BANTの4条件が満たされない場合の状況を、詳しく解説していきます。
Budget(予算)が欠けた場合
営業質問の中でも、1番はじめに抑えておきたいのが予算です。
どんなにサービス内容が良かったとしても「予算超過しているので導入できない」となれば、最初から成約に至ることは難しくなります。
また予算金額により、営業側からの提案内容も大きく変化するはずです。
例えば「予算が100万円」の場合と「予算が300万円」の場合では、提供できるサービスが異なることが多いでしょう。
予算は相手側の懐事情を知ることになるため、きちんとした金額を提示してくれない場合は、「定量的な予算」を把握する質問を行いましょう。
Authority(決裁権)が欠けた場合
導入してもらいたい製品やサービスは予算内であり、担当者にその良さを知ってもらえたとしても「決裁権がない」状態だと成約にはつながりません。
ここで重要なのは、「今回の商談の決裁権は誰なのか」を知っておくことです。
多くの会社では役職によって、決済限度額が厳密に決定されています。
例えば、大手企業では500万円までは部長が、1000万円までは取締役が決めるといったパターンなどです。
そのため「今回の予算では、誰が最終意志決定者なのか」を確認しておかなければ、どんなに稟議書が通ったとしても最後に「導入しない」の一言で失注してしまう可能性があります。
Needs(ニーズ)が欠けた場合
ニーズが欠けている場合は、そもそも導入されることはありません。
予算をかけて不要な製品やサービスを導入する企業はないので、相手のニーズを確認し必要を感じていなければ、他の企業へアプローチしていくことをおすすめします。
Time frame(導入時期)が欠けた場合
導入時期が明確でない場合、予算やニーズ、決裁者からの了承が出ていたとしても、成約に至らずいつの間にか流れてしまっているケースも少なくはありません。
導入時期が明確でなくても「導入することが決まっている」のであれば、他社に先を越されないようにアプローチし続けることも大切です。
相手側が導入時期をイメージできていない場合もあるため、こちら側から事例を交えたスケジュールを提案しても良いでしょう。
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BANT条件を活用したヒアリングのやり方・聞き方を質問例と合わせてご紹介
ここまで、BANTの4つの条件がどのようなものなのかを見てきました。
「BANT」は営業で、新人からベテランまでが使うことのできるとても便利なフレームワークです。
BANTの4つの条件のうちボトルネックとなっている部分を十分に把握し、そこをクリアしていくことが営業職には求められます。
BANT条件を活用したヒアリングのやり方・聞き方を、質問例と合わせてご紹介していきますのでぜひ参考にしてください。
Budget(予算)を把握するヒアリングのコツ
BANTのBは「予算」をさしており、顧客の予算をヒアリングするコツは、以下の2点です。
- 予算はできる限り早めに把握する。
- 定量的に金額を把握する。
予算のヒアリングはデリケートなため顧客とのリレーションによって、聞き方やタイミングが重要となります。
<予算のヒアリング例>
- 「サービス導入にあたり、これ以上の価格は検討が難しいのはどのぐらいでしょうか?」
- 「今回のご予算は、どのぐらいを検討していますでしょうか?」(リレーションが構築されている場合)
顧客との関係や商談の雰囲気によって、聞き方や言葉の使い方が大切です。
予算はできる限り早めに把握する
予算によって提案内容が異なるため、できる限り早めに把握する必要があります。
例えば300万円の予算と500万円での予算では、サービス内容が大きく異なるはずです。
顧客の予算を把握できずに商談を進めてしまうと「予算オーバーです」と言われたり、逆に少なく見積もりすぎて提案内容が薄いと、「これだけのサービスなら使わない」と失注してしまうリスクがあります。
定量的に金額を把握する
顧客との関係性にもよりますが、具体的な数値で予算を伝えてくることはあまりありません。
予算は聞きづらい質問ではありますが「おおよそ」の範囲内でも、把握しておくことが非常に大切です。
最低でも定量的(3桁万円か4桁万円かなど)な数値は、最初に把握します。
ストレートに「予算によって提案内容が異なるため、おおよそ検討している金額というのはどのぐらいですか?」というような運びで予算を聞き出しても良いでしょう。
Authority(決裁権)を把握するヒアリングのコツ
BANTのAは「決裁権」をさしており、ヒアリングするコツは以下の2点です。
- 決裁フローを把握する。
- 決裁を通すための具体的なアクションを把握する。
決裁権を持っている人でなければ、どんなに提案をしても商談は成功しません。
そのためにも、最低限の決裁フローは確認しましょう。
<決裁フローのヒアリング例>
- 「最終的な決定は、〇〇部長がなさるのでしょうか?」
- 「社内でご検討していただく際に、何かご協力できることはありますか?」
- 「次回の商談では、○○さん(決裁権者)の同席も可能でしょうか?」
会社によって決裁フローが決まっているので、稟議書の承認フローを知ることや決裁を通してもらうために何かできることはないかを伝えることが大切です。
決裁フローを把握する
会社によって決裁フローが決まっているので、稟議書の承認フローを知ることや決裁を通してもらうために何かできることはないかを伝えることが大切です。
もし、決裁権を持つ人が複数人いる場合は、次回の商談に参加していただけないかや直接コンタクトを取っても構わないかなども打診してみましょう。
決裁を通すための具体的なアクションを把握する
最も意識して行いたいのは「相手の負担を軽減させること」です。
例えば「決裁を通すために、何か準備できる必要な書類はありますか?」や、具体的な導入時期が決まっていない場合は「導入するタイミングをスケジューリングしておく」ことなどです。
さらに顧客の「選定基準」を聞くことができれば、選定基準に合わせて対応することができるので、成約率も高くなります。
Needs(ニーズ)を把握するヒアリングのコツ
BANTのNは「ニーズ」をさしており、ヒアリングするコツは「潜在的なニーズを引き出すこと」です。
商談では製品・サービスのメリットだけを説明するのではなく、購入してもらった後の顧客の未来を語ることも大切です。
潜在的なニーズを引き出す
相手の潜在的ニーズを引き出す質問として、下記のようなものがあります。
<ニーズを聞き出すヒアリング例>
- 「弊社の商品を購入することで、最終的な理想の状態はどのような状態でしょうか?」
- 「○○様が求めている、最終的な成果はどのような感じでしょうか?」
なるべく顧客自身も気づかない理想の状態を引き出す質問をしましょう。
Time frame(導入時期)を把握するヒアリングのコツ
ANTのTは「導入時期」をさしており、導入時期のヒアリングのコツは以下の2点です。
- 購買プロセスとスケジュールを把握する
- 自ら導入スケジュールを提案する
<導入時期のヒアリング例>
- 「本格的にどの時期から運用を始める予定でしょうか?」
- いつ頃までに成果を出したいという希望はございますか?」
導入時期については営業側としても、「商談をする顧客の優先順位を決めて管理する」ためにも必要な項目になります。
購買プロセスとスケジュールを把握する
商談で話がうまくまとまったとしても、大きな企業であるほど購入プロセスには多くの意思決定者が関わるため複雑になっています。
そのため「いつ頃に導入予定で、どのぐらいの成果を出したいか」などの質問が大切です。
自ら導入スケジュールを提案する
商品の購入を前向きに検討していても、具体的な導入時期が決まっていない場合も少なくありません。
そういった場合は「成果を出したい時期」を聞き出し、そこから逆算をしてスケジュールの提案をしていきましょう。
問い合わせフォーム営業代行サービスのSakuSakuでは、「平均商談単価10,000円」「役員以上とのアポイント率50%」を達成しており、質の高いアポイントを低コストで提供しています。
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BANT条件を営業活動に使用する上での2つの注意点とは?
営業のフレームワークとして有効なBANTですが、営業活動に使用する上での以下の2つの注意点があります。
- 直接聞いた内容をもとに設定する。
- BANT条件のみに頼らない。
直接聞いた内容をもとに設定する
1番大切なことは「直接聞いた内容をもとに設定する」ことです。
本音と建前が使い分けられるアンケートや展示会での内容を鵜呑みにしてしまうと、失注するだけでなく顧客との信頼そのものも失ってしてしまう可能性があります。
BANT条件のみに頼らない
「BANT」は顧客情報を把握するための便利で基本的なフレームワークですが、絶対的なものではありません。
BANTで得られる情報以外にも大切なことはたくさんあり、状況によって柔軟に対応していく姿勢が営業職には求められます。
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まとめ
営業の経験が浅い新人から、ベテラン営業マンまでが商談で使える「BANT」のフレームワークについて詳しく解説をしてきました。
会社にとって商談がうまくいき契約を取ることができれば、大きな利益に結びつくため少しでも成約できる可能性を高めたいものです。
「BANT」はとても便利な基本情報収集ツールですが、あくまでも情報収集手段の1つでしかないため盲信するには注意が必要です。
営業は顧客との信頼関係で成り立っているため、まずは信頼関係を構築ながら「NABT」を駆使し、成約率を高めた営業をしていきましょう。