スカウト代行サービスを利用することで、採用担当者の工数削減・質の高い採用・採用ノウハウの蓄積・優秀層の獲得など多くのメリットがあります。
しかし実際にスカウト代行に依頼する段階で「料金相場は？」と思ったり、実際に導入した後に「料金に見合っているの？」と気になったりするでしょう。
本記事ではスカウト代行サービスの料金相場を料金システムごとに紹介します。
独自に調査した結果も踏まえて解説しました。妥当な料金で利用するコツや事例についてもまとめたので、最後までご覧ください。
京都大学卒業後、株式会社リンクアンドモチベーションにて大企業を中心とした採用戦略の策定/実行に従事。現在はサクルートにて様々な企業のダイレクトリクルーティングを支援。
スカウト代行の料金相場は月額22万円前後
スカウト代行にかかる料金は、依頼する内容の範囲、パッケージに含まれている業務内容の充実度、料金システムにより大きく変化します。
採用戦略から伴走するサービスの場合は料金が高くなる傾向になり、特定のノンコア業務のみを受けるサービスの場合は安くなる傾向にあります。
料金を公開している18つのサービスの料金を比較したところ、多くの会社は月22万前後～の支払いとなっているといえるでしょう。まずは料金システム別に、スカウト代行の料金相場について解説します。
それぞれの料金システムの特性、詳細については以下の記事を参考にしてください。
従量課金型のスカウト代行の料金相場
従量課金型のサービスとは、企業が利用した分だけ料金を支払うタイプの料金システムです。スカウトメールの送信、スカウトメールの内容考案、面接日時の設定、評価シートの作成など項目ごとに料金が決まっています。
スカウトメールの依頼を検討している企業は少なくないため、本記事ではスカウトメールの料金相場を一例として取り上げました。以下の表で、詳しく解説します。
| サービス名（企業名） | スカウトメールの料金 |
|---|---|
| キャリアマート | 50円～／1通 ※RPA利用 |
| サクルート | 200円/1通 |
| アズライト | 新卒送信：480〜550円/1通 新卒運用改善：600〜750円/1通 中途カスタマイズ：800〜1500円/1通 |
| PRO SCOUT | Pickup：800円〜／1通 Standard：1,200円〜／1通 |
| TARGET | 1通1,000円～ |
| いちぐう | 30万円/200通 ※1,500円/1通 |
スカウトメールを委託する場合、ほとんどのサービスが従量課金型を採用しています。
従量課金型のサービスを選ぶ際は、なぜ安いのか、なぜ高い金額を設定しているのかを考えましょう。料金が安い場合はRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）を使用していたり、料金が高い場合は人の手で検討されていたりします。
金額面を検討する上で、どのような手順でサービスが提供されるのかにも注目しましょう。「RPA導入のスカウトメールを最初から使うのには抵抗がある」場合は、ある程度人の手が介入している金額が安いサービスから利用するのも手です。
一律課金型のスカウト代行の料金相場
次は一律課金型のスカウト代行の料金相場について触れて行きます。一律課金型は、決められた範囲内であればプラス料金がかからずにスカウト代行を依頼できるサービスです。
広告掲載料金、スカウトメール料金は別に設定されているケースもあるため、利用する前によく確認しましょう。
| サービス名（企業名） | 料金 |
|---|---|
| ONE | 中途採用①：70,000円/月～ 中途採用②：90,000円/月～ 新卒採用：180,000円/月～ |
| プロジェクトHRソリューションズ | 300,000~600,000円/半年～ ※50,000～100,000円/月～ |
| PRO SCOUT | 100,000円/月～ ※スカウトメールは通数課金（従量課金） |
| 丸ごと人事 | 250,000円/月～ |
| コーナー | 200,000円/月～ ※週2日稼働 |
| マンパワーグループ | 1,000,000円/月 ※リクルーター1名がフルタイム常駐の場合 |
一律課金型のスカウト代行の料金相場はおおよそ13.8万円（各料金の合算※÷サービス数）程度です。
リクルーターが常駐する場合は除外して計算しており、常駐を求める場合は月700,000～1,000,000円程度を想定しておくと良いでしょう。
※料金の幅がある場合は間を取って計算、マンパワーグループはサービスが特徴的であるため除外
成功報酬型のスカウト代行の料金相場
最後は成功報酬型のスカウト代行の料金相場を見ていきましょう。成功報酬型は、採用が成功した時点で支払いが発生するタイプの料金システムです。
成功報酬額が固定されている場合と、理論年収のX％と設定されている場合があります。
| サービス名（企業名） | 料金 |
|---|---|
| green | 600,000円～/人 ※地域により変動あり |
| PaceBox | 500,000円～/人 |
| ビズリーチ | 理論年収の15％ ※理論年収×15％が70万未満の場合は70万固定 |
| Bases of Next | 予定年収の10％ |
成功報酬が固定されている場合は1人あたり550,000円が料金相場であり、理論年収を元にする場合は10～15％が相場といえます。ただし成功報酬の他に、導入費用を支払う必要があるケースは少なくありません。
実際に利用する際は、事前にサービス担当者に対して金額面の相談をしておきましょう。
なお冒頭の料金相場の平均22万円前後は、以下の記事で紹介した31社を参考に算出しました。スカウト代行サービスの利用を検討している採用担当者様は、ぜひ以下の記事も併せてご確認ください。
スカウト代行を選ぶコツ｜妥当な料金で利用する方法
次はスカウト代行を選ぶコツを紹介します。料金相場を知ったとしても、やはり料金システムやパッケージ内容によって大きく金額が変わります。
自社が利用したいサービス内容の相場を理解することで、妥当な料金での利用が可能となるでしょう。
実際に得られるであろう利益とサービス利用料の費用対効果を検証し、自社にフィットしたサービスを選ばなければいけません。選ぶコツと、失敗しないためのポイントを見ていきましょう。
スカウト代行に求める業務内容を把握する
自社がスカウト代行に依頼すべき業務内容をまずは把握します。この部分を適切に検討できなければ、スカウト代行サービスを上手く活用することができません。
以下のような業務がないか、それぞれのプロセスを見直し、洗い出しましょう。
- 自社の採用課題
- 採用業務における無駄もしくは効果の少ないプロセス
- 自社の採用担当者のコア業務を圧迫している採用業務
- 自社にノウハウが全くない採用関連業務
- 社内で議論しても円滑に進められない業務
例えば「ダイレクトリクルーティングを導入したいがノウハウがない」ケースでは、採用戦略から伴走してくれるサービスを探すことがおすすめです。
逆に採用担当者がコア業務に専念できない場合は、ノンコア業務を請け負ってくれるサービスを探した方が良いでしょう。自社の採用課題を洗い出し、どのようにアプローチをかければ改善できるのかを考えます。
類似性のあるサービスを複数個ピックアップし比較検討を行う
依頼する業務の選定が決まったら、業務の請負をしているサービスを複数個ピックアップして比較検討を行います。
スカウト代行を選ぶ際は、業務内容に柔軟性があるか、信頼できる担当であるか、成功事例・実績が多いかを確認しましょう。自社が募集しているポジションや事業内容の実績があるサービスを選べば、成功する確率を上げられます。
比較検討を行う際は、メリットやデメリットだけではなく、以下のような複数の要素をきちんと想定することが重要です。例を表にまとめました。
| 案 | 金額（6ヶ月利用想定） | 想定できる効果 | 解決できる自社の課題 |
|---|---|---|---|
| A社：新卒プラン | 成功報酬型 ⇒導入費100,000円、成功報酬は理論年収の10％ 総額：60万 | ・自社のノウハウ蓄積 ・採用担当者の業務〇時間削減 | ・ノウハウ不足 ・採用期間における採用担当者の残業時間の軽減 |
| B社；新卒プラン ※スカウトメールは別途従量課金 | 定額課金型 ⇒月額：5万円 総額：30万円 | ・採用担当の業務〇時間削減 ・コア業務に専念可 | ・採用期間における採用担当者の残業時間の軽減 |
| B社：新卒+プラン ※スカウトメールは月100通まで無料 | 定額課金型 ⇒月額：9万円 総額：54万円 | ・採用担当の業務〇時間削減 ・コア業務に専念可 ・スカウトメールによる質の高い母集団形成が期待 | ・採用期間における採用担当者の残業時間の軽減 ・母集団形成フェーズ ・自社を知らない層へのアプローチができる |
少なくとも3つのサービスをピックアップして、比較検討することがおすすめです。
費用対効果の試算を行う
サービスを複数個ピックアップして比較検討する際に、単にメリットとデメリットを比較しても意味がありません。
メリットとデメリットの2つの評価基準のみでは、充分な比較ができず最適な選択ができない他、決定をくだしにくいです。特にサービス利用の検討においては、費用に対しての効果を十分に検討する必要があります。
それぞれのサービスごとに、投資額と期待できる効果を算出して最も期待値の高いサービスを選ぶことがおすすめです。
スカウト代行を利用した企業の成功事例
スカウト代行を実際に利用し、企業の採用課題を実際に解決した事例を紹介します。
サクルートを導入した事例を、4つまとめました。
自動車販売業における採用の成功事例｜地方でも採用に成功！
サクルートは都心のみならず、地方においても成功事例があります。新卒採用における母集団形成の加速をサポートし、実際に企業の採用課題である新卒採用を解決しました。
不動産業における採用の成功事例｜返信率は約2倍！
難易度が高い採用ポジションにおいても、実績を残しています。導入後のスカウトメール返信率は約2倍となり、エンジニア・セールス職の採用に成功しました。
IT業における採用の成功事例｜導入1ヶ月でCHRO採用！
導入わずか1ヶ月でCHROの採用に成功した事例です。資金調達後の組織拡大を視野に入れた段階でCHROの採用に成功し、より強固な組織への発展をサポートしました。
コンサルティング業における採用の成功事例｜採用担当者の工数削減
採用担当者の工数削減を実現したうえで、優秀層の採用に成功した事例です。新卒採用の手段の多様化にそなえてサクルートを導入し、より良い採用が可能となりました。
スカウト代行サービスは料金・費用対効果を考えて検討しよう！
スカウト代行サービスの料金相場について、詳しく解説しました。スカウト代行はさまざまなサービス内容、料金形態、種類があります。
そのため各サービスの特性を深く理解しなければ、自社にフィットするサービスを妥当な料金で利用できません。本記事を参考に料金相場の感覚を掴み、自社が利用したいサービスをピックアップし比較検討をしましょう！
