若い世代に大人気のTikTok。企業が続々参入しているものの、まだまだ競合が少ないのが現状です。そんな今だからこそ、自社のTikTokをスタートして他社と差を付けましょう。
この記事では、TikTokで企業アカウントを作成・運用したい担当者に向けて、以下を解説します。
これからTikTok企業アカウントの担当者になる方はぜひ参考にしてください。
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TikTok企業アカウントの作り方
まず「TikTok企業アカウントとはなんぞや?」という方もいるかもしれません。企業の公式アカウントのことを、企業アカウントと呼びます。作り方は通常のアカウントと同じです。以下の流れで進めてください。
ビジネスアカウント(企業アカウント)の設定方法
- ダウンロードストアでTokTokアプリをダウンロードする
- TikTokに登録する
- ビジネスアカウントを設定する
- コンテンツをアップする
TikTokアプリはApp StoreかGoogle Playストアでダウンロードできます。アプリを立ち上げ、「登録」をタップし、「電話番号またはメールアドレス」か、他のSNSアカウントを使って登録を完了してください。これでTikTokの登録は完了です。
次にビジネスアカウントの設定です。プロフィール画面右上にある三本線のアイコン「≡」から、「設定とプライバシー」の画面に移動します。「アカウント」から「ビジネスアカウント」に切り替えるを選択し、「カテゴリの選択」「自己紹介」を入力して完了です。
TikTokで企業アカウントを始める6つのメリット
TikTokで企業アカウントをスタートするメリットとして、以下の6つがあります。
ここからは、上記で挙げた6つのメリットについて詳しく解説します。
メリット①:拡散力が高く若い世代からの認知が増える
TikTokユーザーの年齢層で多いのは10代・20代です。つまり、TikTokはトレンドに敏感な10代・20代に対しての大きなPRの場となります。
また、近年の調査ではTikTokユーザーの平均年齢は34歳と言われており、30代のユーザーも増えつつあります。収入の多い30代や、子育て世帯、これから子どもを持つ世代にも情報発信できると考えて良いでしょう。
人気のTikTokerやインフルエンサーとの企業コラボ動画も増えてきました。人気インフルエンサーを起用することで、情報の拡散力は高まり、さらなる認知を獲得できます。
メリット②:広告メニューが豊富
TikTokは広告メニューが豊富で、宣伝と気づかせにくいのもメリットです。TikTokユーザーは動画を楽しみながら、自然な形で広告も楽しめる仕様となっているため、広告への抵抗感も低い傾向にあります。
TikTokの広告メニューには以下のものがあります。
- アプリ起動画面広告
- インフィード広告
- 運用型広告
- チャレンジ
上記広告メニューの種類と詳細についてまとめました。
広告の種類 | 広告の詳細 |
---|---|
アプリ起動画面広告 | TikTokのアプリを立ち上げ時に全画面表示される広告 1日1社限定で表示される |
インフィード広告 | TikTokを立ち上げた最初の画面で、おすすめの動画として表示される 他の動画と一緒に流れてくるので宣伝と感じにくい |
運用型広告 | 通常の投稿に配信される広告 |
ハッシュタグチャレンジ広告 | ユーザー参加型の企画キャンペーン あるお題に対してユーザーが動画投稿で参加し楽しめる |
それぞれの広告で、ユーザーへのリーチ率や広告費用が異なります。予算に合わせて広告タイプを選べるのも、TikTokのメリットです。特に、TikTokの動画広告はユーザーの好みの動画ジャンルに合わせて表示されるので、「これは広告だ!」と構えることなく自然に受け入れてもらえる特徴もあります。
メリット③:ハイクオリティの動画が簡単に作成できる
YouTubeと違い、TikTokはアプリ1つで動画撮影・編集ができる仕様。以下の編集機能を使い、誰でも簡単にハイクオリティな動画を作成できます。
- たくさんのエフェクトが準備されており無料で使える
- 動画再生速度を調整できる(倍速やスロー再生など)
- 動画のイメージアップに使えるBGMが多い
撮影した動画カット等の編集作業や、楽しいエフェクトも全て無料で使用可能。YouTubeのように専門機材やソフトを揃えなくても、低コストで動画制作ができます。
メリット④:ライバルが多くないので差別化を図りやすい
TikTokは少し前まではダンスや歌を楽しむエンターテイメント用と認識されており、集客力は高くないと考えられていました。しかし、近年は拡散力の高さやイメージアップ戦略での活躍に注目され、参入する企業も増えています。
しかし、まだまだ競合相手が少ないのが実情。ライバルが多くない今だからこそ、先んじてTikTokでの認知度を高め、差別化を図ることができます。
メリット⑤:トレンドが生み出しやすく流行に乗りやすい
若い世代が利用するTikTokは、トレンド発信の場であり、新しいトレンドが誕生する場でもあります。特に、流行りの音楽に乗せて動画配信をすることで、音楽繋がりで動画にリーチするユーザーも増えてきました。流行に乗ることで、視聴者を増やし、さらに新しいトレンドが生まれていきます。
流行っているダンスや音楽を使うと注目され、バズりやすいので、「TikTokで何が流行っているのか」というトレンドチェックも欠かさないようにしましょう。
メリット⑥:TikTok自体で収益化も可能
TikTokの企業アカウントでは、自社商品やサービスの情報を動画配信して、認知を高めます。動画やプロフィールに自社サイトやInstagramへのリンクを設置し、購買に繋げる企業も増えてきました。
TikTokで収益化を目指すには、まずはたくさんのユーザーに知ってもらい、フォロワーを増やすことです。親近感を持ってもらえるような動画を定期的に配信し、そのアカウントのファンになってもらいましょう。
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TikTokで企業アカウントを始める3つのデメリット
TikTokで企業アカウントをスタートするデメリットとして、以下の3つが挙げられます。
ここからは、上記3つのデメリットの詳細について解説します。
デメリット①:炎上してしまう可能性がある
拡散されやすいというメリットの半面、TikTokには炎上のリスクも潜んでいます。
ユーザーは10代・20代が中心である分、予想外のところからコメントが荒れて炎上するケースも。投稿した動画に対して、どのような反響が考えられるかを予想し、対策を立てておきましょう。
見る人が増える程、反響は好意的なものだけではなく、否定的な意見・悪意のあるコメントも増えていきます。炎上が起こってもすぐに対応できるように準備も大切です。
デメリット②:効果が出るまでに時間がかかる
InstagramやTwitterと違い、フォロワー以外にも動画が表示されるので、投稿1つで突然バズる効果を期待できるのがTikTokです。しかし、内容によっては、ターゲットとなるユーザーになかなか見てもらえないなど、効果が出るまでに時間がかかることもあります。
短期的に結果を出したいのであれば、ハッシュタグやインフルエンサーを活用するなどの企画も有効です。しかし、低コストで集客を狙うのであれば、長期目線で運用していきましょう。最低でも週に3回、定期的に動画を投稿し続けましょう。もちろん、ユーザーが有益と感じる動画でなければなりません。
TikTokは、まず最初の約100人に動画を表示させ、その反響によってAIが次の表示を決めるというアルゴリズムです。長く興味を持ってもらうためにも、長期戦を視野に運用を続けてください。
デメリット③:客層が若年層になりやすい
TikTokユーザーの平均年齢は30代ですが、最も多い世代は10代~20代です。自然とターゲットの年齢層が若年層になってしまいます。
しかし、10代20代の興味・関心のメインは、ファッション・グルメ・音楽・メイクの分野で、かなり限定的。自社の商品・サービスのターゲットが、10代・20代ではないこともあるでしょう。
ただ、40代50代のユーザーが少ないだけで、動画の作り方によってはその世代を狙っての集客も可能です。近年はYouTubeからの流入も増えており、再生時間の短いCMは高い年齢層にも視聴されています。
自社でのTikTok運用が難しい場合は?
自社での運用が難しいと感じる場合は運用代行やコンサルティングの導入も検討してみましょう!
運用代行を依頼すると以下のようなメリットが得られます。
- 自社運用よりも早期に成果を出しやすい
- 自社のリソースを削減できる
- ステマや炎上などのリスクを未然に防ぎやすい
どのような代行会社がおすすめなのか、選び方や費用相場などについては下記記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
企業がTikTokを運用するにあたって気をつけたい3つのポイント
企業がTikTokを運用するにあたって気をつけるべきポイントとして、以下の3つがあります。
ここからは、上記3つの注意ポイントについて詳しく解説します。
①動画内で使用する楽曲
TikTokでは動画内で使用する曲が印象にも視聴者数にも影響します。その時トレンドの曲を使うと、バズりやすい傾向にありますが、自分の好きな曲を使いたいこともあるでしょう。
しかし、著作権上、使用できない曲があることも知っておいてください。
TikTokは日本音楽著作権協会JASRACと契約しています。しかし、JASRACの著作権管理をしていない曲や、著作権範囲によっては、別の許可申請が必要となる楽曲もあるので要注意です。
②視聴者が見飽きない工夫をする
TikTokの仕様として、流れてきた動画に興味がなければ、スワイプで次の動画を視聴できます。つまり、ユーザーに最初の数秒で「おもしろい」と思わせる工夫が必要です。
その時のトレンドや、他の企業アカウントがどのような取り組みをしているかを調査しましょう。視聴者が飽きないコンテンツを発信し続けることが集客へとつながります。
③TikTokビジネスアカウントの切り替え・設定
TikTokのビジネスアカウントとは、企業が広報・集客・マーケティングに役立てるためのアカウントです。ビジネスアカウントの標準機能として、投稿した動画やアカウント全体の分析ができる他、動画内に他の集客チャネルのリンクを入れることもできます。
まずは「≡」→「ビジネススイート」→「インサイト」の順にタップします。
インサイトで分析できる項目を以下にまとめました。
投稿した動画 | アカウント全体 |
---|---|
合計視聴回数 合計再生時間 平均視聴時間 視聴者の所在地 トラフィックソースの種類 | 動画の視聴数 プロフィールの表示回数 フォロワー数の増減 |
TikTok公式アカウント企業の成功事例10選
競合相手の少ないTikTokとはいえ、大手企業は次々と参戦しています。これからTikTokをスタートしようと考えている担当者の方は、まずは実際の企業アカウントの成功事例をチェックしてみましょう。
ここからは、TikTok公式アカウントを持つ企業の事例を紹介します。
①ローソン
コンビニ大手ローソンのハッシュタグチャレンジ企画動画です。「#いつでもLチキチャレンジ」というハッシュタグを使ったキャンペーンでは、ローソンが提供するオリジナル楽曲「いつでもLチキ」に合わせ、ローソンの人気商品「Lチキ」をハンドサインでイメージしたダンスを投稿するというもの。
誰でも簡単にできそうだけど可愛い動きのダンスは、人気TikTokerやアイドルグループも参戦し、Lチキの大きなPRに。実際のLチキの販売にも大きく貢献しました。
②三和交通
TikTokで一躍有名になった踊るタクシーおじさん!三和交通は関東地域のタクシー会社で、動画のメインは取締役部長と課長代理の2人のおじさんによる全力ダンスです。
トレンドに挑み続けるおじさんたちは、自社を飛び出し、他の企業や駅前もダンスステージに。その姿に親近感を持ったファンが急増し、認知度アップから採用希望者も増加しました。
攻めた企画が盛りだくさんの企業アカウントは、テレビでも紹介され、人気インフルエンサーや超大手企業とのコラボも実現。誰もが納得のTikTokマーケティング成功例です。
③ドミノピザ
画像引用:tiktok.com
これぞ「ハッシュタグチャレンジ」の成功例と言える企画。ドミノ・ピザが実施したSNS動画投稿キャンペーン「求ム! ドミノ 最高チーズ責任者」は、2020年1~2月に開催され、大成功を納めました。
目的はドミノ・ピザの新商品「ウルトラチーズ」のPRですが、「ウルトラチーズがどれくらい伸びるか」というチャレンジ動画を投稿してもらうというキャンペーンです。
「#ドミノチーズ100万」のタグをつけて動画投稿してもらい、当選者は報酬100万円がもらえるという美味しくて楽しい企画。TikTokだけでなく、TwitterやInstagram等の他のSNSでも開催し、新商品の認知と同時に商品購買にまで結びつけました。
④グリコ
お菓子メーカー大手のグリコでは、記念日に合わせてハッシュタグチャレンジなどのイベントを開催し、成功に導いています。
毎年11月11日の「ポッキー&プリッツの日」に合わせて、動画投稿キャンペーンを開催。「#ポッキー何本分体操」の企画で選ばれた動画は、公式から紹介・渋谷のビルでも流されるなど、参加ユーザーや閲覧専門のユーザーまでも楽しめる企画となりました。
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⑤ユニクロ
チャレンジ条件は「ユニクロの服を着用する」で、グランプリを獲得した作品は公式SNSと世界中のユニクロの店舗モニターで紹介されるというもの。
ダンスやオリジナルの演出動画など、多数のチャレンジ動画が投稿され、人気動画のコメント欄は多くの視聴者からの感想に溢れていました。ユニクロはこの企画によって5人のモデルと、たくさんのフォロワーを獲得しています。
⑥ほっともっと
日中韓に2400店舗以上を展開する持ち帰り弁当のチェーン店・ほっともっとのアカウントです。
おいしそうな新作弁当の紹介動画では「食べたくなった!」「今日食べました!」などのユーザーからのコメント投稿も活発。
特に人気になっていたのは、お弁当の紹介ではなく、メッセージアプリ上のやりとりだけを表示した動画です。さりげない二人のやり取りからの最後の結末に対しては、「可愛い!」「公式がこういうの出してるのって好き」などのコメントが多く、この動画1本で新しい企業イメージが拡散されました。
⑦マクドナルド
マクドナルドのアカウントでは、CMや商品を使った替え歌動画を発信中。芸能人を起用したTVと同じクオリティのショートムービーもたくさん投稿されています。
また、マクドナルドのおいしさを声で表現した「#シズル文學」では、人気声優の朗読で耳がいっぱいになる仕様。思わずその商品の味や見た目を想像したくなる仕掛けに溢れています。
⑧ロート製薬
目薬で人気になったロート製薬・猫シリーズのリップ版の販売告知動画。可愛らしいデザインの「#猫耳リップ」は、女性をターゲットに絞って商品をPRしています。
前回大好評の猫の目薬を購入できなかったユーザーからは、「どこに売ってるの!」「犬バージョンも作ってほしい」「猫の目薬も再販してほしい」と反響の声があり、「○○で売ってた」などのユーザー同士の情報交換の場にもなりました。
⑨スクウェア・エニックス
人気ゲームメーカースクウェア・エニックスは、新作ゲームの公式アカウントを開設。TikTokの動画の間に流れてくる運用型広告から集客に成功しました。
TikTokのメインユーザーは10代20代。ゲームのターゲットと見事に一致しており、動画視聴中の広告から自然な形で興味を持ってもらえたようです。
⑩ANA
トレンドに敏感であり、オシャレであり、他社とのコラボで親しみが持てる企業。ANAはTikTok動画を通して、新しい企業イメージとフォロワー獲得に成功しています。
まとめ
今回は企業アカウントの作成方法やメリット・デメリットを紹介しました。
まだまだ企業参入の少ないTikTokだからこそ、企業アカウントでスタートするなら今です。10代・20代の若年層がユーザーの中心とはいえ、30代や子育て世代にも利用が広がっています。将来的にはTikTokがSNSマーケティングの中心となる時代が来るかもしれません。
広告と感じさせずに自然にPRできるのもTikTok広告の大きな特徴です。トレンドをチェックしつつ、ユーザーが興味を持つような楽しい企画を発信してみましょう。「この会社の動画おもしろい!」と思ってもらうことが第一歩です。
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