採用コストの一人当たり平均・相場はいくらかかる?新卒や中途、アルバイトなど採用コストの違いなども解説!

「一人当たりの採用コストはいくらが適正なのか」、「自社のコストは高すぎないか」と悩む採用担当者は多いのではないでしょうか。採用コストは企業の経営資源に直結する重要な指標であり、適切な管理と最適化が求められます。

また、「採用コストを削減しつつ優秀な人材を確保したい」と、より高い費用対効果を望む採用担当者は多く、採用コストを抑えることは、企業にとって重要な項目です。

本記事では、新卒採用・中途採用の一人当たりの平均採用コストの他、採用コストを削減する方法について解説します。自社の採用活動を見直し、費用対効果を高めるための参考としてご活用ください。

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監修者
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中野 源一(サクルート株式会社 代表取締役COO)

慶應義塾大学卒業、株式会社リクルートキャリアに入社。 人材紹介事業の法人営業として、従業員500名以下の中小・ベンチャー企業さまを中心に、メンバーからマネジメント層までの中途採用に向けた採用コンサルティングに従事。 その後、Ascenders株式会社にて4人目社員としてスポーツ業界に特化した求人広告サービス・転職支援サービスの立ち上げに参画。プロスポーツクラブへの出向なども経験。サクルートの前進となる株式会社FIRST&Mでは、上場企業〜中小・ベンチャー企業さまにおけるダイレクトリクルーティング運用支援、RPO支援を担当。

目次

一人当たりの採用コスト(採用単価)の平均は93~103万円

一人当たりの採用コストの平均は、93~103万円程度です。株式会社リクルートの就職みらい研究所が発表した『就職白書2020』を参考に、近年の採用コストの推移などを紹介します。

新卒採用か中途採用か、採用手段、採用予定人数、会社により一人当たりの採用コストは大きく変わります。また、近年は売り手市場への転換によるPR費用等の増加、物価上昇による賃上げなどの情勢が影響し採用コストは上昇傾向にあります。

参考:株式会社リクルート:就職白書2020

新卒の平均採用コスト

株式会社リクルートが発表した『就職白書2020』では、2018年度の新卒の平均採用コストは71.5万円、2019年度は93.6万円です。同調査では、2018年年度から2019年年度にかけて新卒の平均採用コストは、約3.1割増といった結果となりました。

2018年度の71.5万円から約31%増加しており、2026年現在は新卒採用コストは公表されていないものの、上昇傾向が続いていると推測されます。

新卒採用では、会社説明会の開催費用、インターンシップの運営費用、採用サイトの制作費用など、母集団形成に多くのコストがかかる傾向があります。また、内定から入社までの期間が長いため、内定者フォローのための懇親会や研修にも一定のコストが必要です。

中途の平均採用コスト

株式会社リクルートが発表した『就職白書2020』では、2018年度の中途採用の平均は83.0万円、2019年度は103.3万円です。同調査ではいずれの年度も、新卒採用よりも中途採用のコストが有意に高いといえます。

2018年度の83.0万円から約24%増加しており、新卒採用と同様にコストは上昇傾向にあります。 中途採用のコストが新卒採用より高くなる理由として、即戦力となるスキルや経験を持つ人材を採用するための競争が激しいことが挙げられます。

人材紹介会社を利用した場合、採用者の年収の30〜35%を成功報酬として支払う必要があり、年収が高い人材ほどコストも比例して上昇します。同調査の詳細は、『就職白書2020』をご覧ください。

アルバイト・パート採用の平均コスト

アルバイト・パートの採用コストは、正社員と比較すると低い傾向にあり、一般的な相場としては一人当たり5〜10万円程度とされています。

求人媒体としては、タウンワークやバイトルなどのアルバイト専門媒体が活用されることが多く、掲載費用は比較的抑えられます。ただし、アルバイト・パートは離職率が高い傾向にあるため、年間を通した採用コストで見ると想定以上に膨らむケースも少なくありません。

定着率を高める施策と併せて採用戦略を立てることで、トータルでのコスト削減につながります。

採用コスト(採用単価)とは?

次は採用コストについて詳細に解説します。採用コストの概要はもちろんのこと、採用にかかるコストの例や、計算方法をまとめました。

自社で採用を行う際は重要なポイントとなるため、必ず採用コストについては検討しておきましょう。

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採用コストの概要

採用コストとは、採用活動全般において発生する費用を指します。

求人広告依頼や採用代行サービスへの登録、採用イベントへの参加など人材の募集に必要とした費用、面接費用、選考にかかる費用など全ての費用を合計した金額です。人件費等も、採用コストのひとつです。

物価が上昇している昨今、説明会参加費用や面接会場費、人件費などさまざまな費用が増加傾向にあります。

採用コストの種類

採用コストは、社内で生じた内部コストと、発注など外部への依頼で生じた外部コストがあります。

内部コスト

内部コストは、社内でかかる採用コストです。内部コストの例を以下にまとめました。

【採用活動全般にかかる人件費】

  • 面接
  • 選考
  • 求職者への連絡など

【諸経費】

  • 求職者への連絡にかかる通信費
  • 求職者への連絡にかかる郵送費
  • 内定者フォロー費用など

【その他】

  • 求職者にかかる経費(面接会場までの交通費など)
  • 面接時に提供する飲食費
  • リファラル採用による従業員へのインセンティブなど

外部コスト

外部コストは、外部に発注した際にかかった費用を指します。外部費用の例を以下にまとめました。

【サービス利用料】

  • 求人広告依頼費用
  • 人材紹介サービス費用
  • RPO(採用代行)費用など

【自社のPR費用】

  • 採用イベントや合同説明会への参加費用
  • 採用セミナー開催費用
  • 集団面接会場費など

【その他の費用】

  • 採用サイトの制作や運営、PR動画作成費用
  • 会社パンフレット作成費用
  • オンライン面接にかかるツール利用費用

一人当たりの採用コスト(採用単価)の計算方法

採用単価を求める計算式

採用単価は以下の計算式で算出します。

採用単価を求める計算式

採用単価=採用コスト総額(外部コスト + 内部コスト)÷採用人数

例えば、年間の採用コスト総額が1,500万円で10名を採用した場合、採用単価は150万円となります。 この数値を継続的に記録することで、採用活動の効率性の推移を把握でき、改善施策の効果測定にも活用できます。

採用単価は業界や職種によって大きく異なるため、自社の過去実績との比較や同業他社のベンチマークを参考にしながら目標値を設定することが重要です。

求人広告単価を求める計算式

求人広告単価は、広告費用の効果測定に活用される指標であり、以下の計算式で算出します。

求人広告単価を求める計算式

求人広告単価=求人広告費総額÷採用人数

この指標により、利用している求人媒体の費用対効果を比較検討できます。 複数の媒体を併用している場合は、媒体ごとに算出することで、どの媒体が効果的かを判断する材料です。

応募数や採用決定率と併せて分析することで、最適な媒体選定や予算配分の意思決定に役立てることが可能です。

採用手法別のコスト算出方法

採用手法ごとにコストを分けて算出することで、より詳細な分析が可能です。 求人広告経由、人材紹介経由、リファラル採用経由など、チャネル別に採用人数とコストを記録することで、各手法の効率性を比較できます。

また、採用プロセスの各段階(応募、書類選考通過、面接通過、内定、入社)における歩留まり率を計測することで、どの段階にボトルネックがあるかを特定が可能です。 これらのデータを蓄積し定期的に分析することで、採用活動の継続的な改善サイクルを回すことが可能になります。

【企業規模別】一人当たりの採用コストの違い

企業規模によって採用コストの構造や課題は異なり、それぞれの特性に応じた戦略が必要です。 ここでは大企業・中小企業・スタートアップそれぞれの採用コスト傾向と対策について解説します。

大企業の一人当たりの採用コスト傾向

大企業は採用人数が多いため、スケールメリットを活かした採用活動が可能であり、一人当たりの採用コストは中小企業と比較して低く抑えられる傾向にあります

知名度の高さから自然応募が多く、広告費用を抑えながら母集団形成ができる点も強みです。採用専門チームを設置し、採用業務の効率化やノウハウの蓄積が進んでいるケースも多く見られます。

ただし、大量採用に伴う内部コストは決して小さくないため、採用管理システムの導入やプロセスの標準化によって効率化を図ることが重要です。

中小企業の一人当たりの採用コスト傾向

中小企業は、知名度の低さから母集団形成に苦戦するケースが多く、採用コストが高くなりがちです。

限られた採用予算の中で、いかに効率的に人材を確保するかが最大の課題となっています。人材紹介会社への依存度が高い場合、一人当たりの採用コストが150万円を超えることも珍しくありません

リファラル採用や自社採用サイトの強化など、外部コストを抑えた採用手法の導入が求められており、採用ブランディングへの投資も中長期的に効果を発揮します。

スタートアップ・ベンチャーの一人当たりの採用コスト傾向

スタートアップ・ベンチャー企業は、成長フェーズによって採用コストが大きく変動します。

シード期やアーリー期では、リファラル採用や創業メンバーの人脈を活用した採用が中心となり、コストを抑えた採用が可能です。

一方、急成長期に入ると大量採用の必要性が生じ、採用コストが急増するケースも見られます。ストックオプションなどの報酬制度を活用し、金銭的なコストを抑えながら優秀な人材を獲得する戦略も有効であり、ビジョンへの共感を軸にした採用活動が特徴です。

一人当たりの採用コストを削減する7つの方法

ここでは、一人当たりの採用コストを削減する方法を7つ紹介します。

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現状コストの可視化と分析

採用コスト削減の第一歩は、現状の正確な把握から始めましょう。外部コストと内部コストに分けて、項目ごとの費用を洗い出し、採用手法別・職種別・部門別にコストを分析することで改善すべきポイントが明確になります

また、過去数年分のデータを比較することで、コスト増加の原因特定にも役立ちます。 定期的なコスト分析を習慣化し、PDCAサイクルを回すことで継続的な改善が可能です。

採用ターゲットの明確化

ターゲットが曖昧なまま採用活動を行うと、ミスマッチが発生しやすくなり、結果的にコスト増加につながります。求める人物像を具体的に定義し、その層に効果的にリーチできる手法を選択することが大切です。

ペルソナを設定し、採用チーム内で共有することで、選考基準のブレを防ぎ、採用の質と効率を両立できます。現場の責任者と密にコミュニケーションを取り、実際に活躍している社員の特性を分析することもおすすめです。

採用コストの見直し

過去数年間の採用コストをデータ化して分析し、改善点を洗い出します。各出費カテゴリ別に金額を確認することで、無駄な出費を確認しましょう。

チェックすべきポイントや流れを、以下にまとめました。

  • 過去数年間の採用コストをデータ化する
    -費用ごとに出費をまとめる
    -採用手段ごとに費用対効果を考える
    -結果の出ていない費用は削減する
  • システム導入により人件費を減らせる項目がないか確認する
  • 外部発注で削減可能な内部コストを確認する
  • 削減可能な外部発注を確認する

過去数年間の費用対効果を細かく分析することで、削減すべきポイントが浮かび上がります。また、システム導入やサービス利用より削減できる人件費はないかを確認しましょう。

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採用選考プロセスの見直し

過去の採用について振り返り、選考プロセスの改善点を探します。複数の選考プロセスを設けている企業もあるなど、選考プロセスは企業によりさまざまです。

基本的には、以下の4つのステップを設けている企業が多い傾向にあります。

  • エントリー
  • 書類選考
  • 面接(一次面接~最終面接)+適正テスト
  • 内定

これらの選考プロセス項目の変更はもちろんのこと、人件費、会場費も合わせて確認します。システム導入により削減できる箇所はないか、面接の回数を減らせないか、会場変更やオンライン面接などでコスト削減できないかを検討しましょう。

内部コストが膨らみがちな選考プロセスを変えることで、一人当たりの採用コストの削減が期待できます。

母集団形成フローの見直し

一人当たりの採用コストを抑えるために重要なポイントが、母集団形成フローの見直しです。

多くの人材を抱え込む質より量の母集団形成は、優秀な人材の取りこぼしを抑えられるメリットがあります。しかしその分、選考にかかる工数が増え結果的に採用コストが大幅に上昇します。

質の高い母集団形成を行うことで、応募者対応や選考プロセスの軽量化が期待できるでしょう。

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早期離職の防止策の考案

採用した社員の定着率向上をはかり、早期離職防止策を練りましょう。早期離職の防止策と定着率向上策を講じて結果を出すことで、最終的には採用コストの削減に繋がります。

具体的には、以下のような策が挙げられます。

  • 社内コミュニケーションの強化
  • 教育の強化
  • 人事評価制度の見直し
  • 各種ハラスメント防止策
  • フレックス制度など柔軟な働き方が可能な制度の導入
  • 入社後に「何か違う」と思われないPRの作成

これらを行うことで、結果的に一人当たりの採用コストを抑えられます。ミスマッチを少しでも減らすことで、離職率を下げられます。

内定者のフォローを行う

内定者が決定した後にしっかりとフォローを行い、ミスマッチを減らすことも採用コストの削減につながります。

前述の早期退職の防止と同様に、採用にコストをたくさんかけて内定を出した人間が辞退をしたり、退職をしてしまわないように、入社直後から馴染みやすい環境を構築するのが大切です。

例えば、入社前に懇親会を行ったり、簡易的な研修を行うことで、職場の雰囲気を早めに掴んでもらうなどするのが良いでしょう。

採用コストの削減が期待できる5つの採用方法

採用方法を変更することで、一人当たりの採用コストを大幅に抑えられるケースもあります。

自社の採用戦略や形成戦略、方針等に合う採用方法が選ばれているのかを今一度確認しましょう。

ダイレクトリクルーティングの導入

自社が求める人材のみに直接アピールできる採用方法である、ダイレクトリクルーティングはチェックすべき採用方法です。

近年は優秀な人材を確保するための企業間競争が激化しており、求人広告掲載など従来の待ちの採用では魅力的な人材を確保しにくい状態といえます。企業から求職者に直接アピールするダイレクトリクルーティングを導入すれば、質の高い母集団形成が可能となり、採用コストの削減が期待できます。

ただしダイレクトリクルーティングは、ノウハウが必要です。自社の採用担当者にノウハウがなければ、高い費用対効果が得られません。採用代行に依頼しノウハウを蓄積するなど、対処が必要です。

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リファラル採用

自社で働いている社員から友人、親族、知人を紹介してもらうリファラル採用は、コスト削減はもちろんのこと離職率の低下の問題も解決できる採用手段です。

採用代行や求人広告掲載にかかる費用は必要ないため、大幅なコストカットが期待できます。社員に支払うインセンティブは必要になりますが、人材紹介サービス等でかかる報酬よりも安く済ませられるケースがほとんどです。

また友人、親族、知人は、社員から細かく会社について知らされているケースが多い傾向にあります。マッチ度が高いため離職率が低く、長く働いてくれる可能性が高いといえるでしょう。

アルムナイ採用

アルムナイ採用とは、退職者を対象とした再採用を指します。リファラル採用と同様、採用代行や求人広告費用は必要ないため大幅なコストカットが期待できます。

退職者であれば人物像も明確であるため、知らない人間を採用する際に生じるリスクは回避できるでしょう。

また退職者は、業務内容やビジネスマナーなどについて理解しているケースもあります。そのため、研修費用等のコストカットが可能でしょう。ただし、システム導入等で業務内容が大幅に変更された企業は1から業務を教育する必要があります。

自社の採用ページの活用

自社の採用ページを充実させ直接求職者を募ることができれば、求人広告費用等の出費をカットできます。知名度が高い企業、大企業などであれば、自社の採用ページを充実させるだけである程度質の高い採用が可能となるでしょう。

また、Indeed・求人ボックスと連携させれば、自動的に求人広告を公開できて効率的です。

知名度の低い企業や、中小企業、スタートアップ企業やベンチャー企業などの場合は、自社の採用ページを作成してもアクセスを集められないこともあるでしょう。しかし、自社の採用ページを作り込んでおくことで信頼感が得られます。時間があるときに、自社サイトに情報掲載をしておきましょう。

SNSでの広報活動

SNSで広報活動を行うことは、中長期的な視点での採用のコストカットが期待できます。

SNSで広報活動をしさまざまな人に自社の存在を知ってもらうことで、求人広告費用等のコスト削減ができるでしょう。また、社内の雰囲気を伝えるPR動画を出すことで、ミスマッチを減らし離職率の低下に繋がることが期待できます。

ビジネス用のSNSを活用することで、より効果が高まります。

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XやInstagramなど求職者以外も利用している一般的なSNSを利用する場合は、採用手段というよりも、その他の採用手段を手助けするためのツールとなります。メリット・デメリットを加味したうえで、広報活動を行いましょう。

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コスト以外の採用に関するよくある課題5選

採用業務においては、コスト以外にも以下のような課題を抱えている企業が多いです。

それぞれの詳細と改善方法について詳しく解説するので、上記のような課題を抱えている方はぜひ参考にしてください。

十分な数の応募が集まらない

求人を公開したりスカウトメールを送信したりしていても、十分な数の応募が集まらないと感じている企業は少なくありません。応募が集まらないことには採用にも至らないため、優先的に改善する必要があります。

対処法としては、採用手法や求人内容を見直すことをおすすめします。例えば、求人広告を出稿している場合は、人材紹介・求人広告・地方求人誌・ハローワークなどの中から、自社が求めるターゲットに近い利用者がおり、かつ全体の利用人数が多いところに求人を出しましょう。

若者を採用したいにも関わらず主婦向けの媒体に求人を出していても、求人内容のミスマッチからなかなか応募が集まらないでしょう。他にも、求人内容の情報量が少なかったり、他の企業との差別化が図れていなかったりすることも、応募が集まらない要因のひとつです。見直し・改善を実施しましょう。

求める人材からの応募が少ない

応募は集まっているものの、求めている人材からの応募が少ないケースです。求めていない人材から応募があっても採用には至らない上に、確認業務の負担がかかってしまいます。

おすすめの対処法は、求人や募集要項に「この仕事に向いている人の特徴・向いていない人の特徴」を明記することです。「応募者が減るかも」と心配になる人もいますが、結果として質の高い応募者が増える場合が多いです。

また、企業が直接ターゲット増に近い人材にアプローチできるスカウト代行サービスを使うのも有効な方法です。

面接の辞退者が多い

面接を設定できても、辞退者が多いという課題を抱えている企業も存在します。面接前に辞退されることが多い場合は、求職者の中で他の求人の方が優先度が高い可能性があります。求人や募集要項を見直して、より魅力的になるよう改善を図りましょう。

一方で、面接後の辞退者が多い場合は、選考回数を減らす・小まめに連絡を入れる、といった方法がおすすめです。求職者は他の企業の選考も並行して受けていることがほとんどなため、負担を減らしたり接触回数を増やしたりすることで、辞退されにくくなるでしょう。

内定を辞退する求職者が多い

内定の辞退者が多い場合は、面接などの選考を通じて自社の魅力を十分に伝えられていないと考えられます。自社に入社することで求職者にとってどんなメリットがあるのかしっかりとアピールしましょう。また、求職者が抱えている疑問や不安に寄り添い、安心感を抱いてもらうことも大切です。

他にも、近年増えているのが口コミサイトを見て内定を辞退してしまうケースです。従業員に協力して貰い口コミの数を増やしたり、ネガティブな口コミの内容を確認して改善を試みたりすることで対処できるでしょう。

採用しても定着率が悪い

採用後の定着率が悪く、短期間で離職されてしまうケースです。一人を採用するのにはさまざまなコストがかかるため、できるだけ長く働き続けて欲しいものです。

定着率を改善するためには、求人に記載する情報量を増やしたり、面接時に自社のポジティブな情報もネガティブな情報もしっかりと伝えることが大切です。入社後のギャップを強く感じられてしまうと、離職に繋がりやすいためです。

採用手法別のコスト比較

採用手法によってコスト構造は大きく異なり、自社の状況に合った手法を選択することが大切です。 ここでは主要な採用手法のコスト相場と特徴を比較し、最適な手法選択の参考となる情報を提供します。

求人広告(求人サイト)

求人サイトへの掲載費用は、媒体やプランによって大きく異なります。掲載期間型の場合、1週間〜4週間で20万円〜100万円程度が相場となっており、上位表示オプションなどを追加するとさらに費用が上乗せされます。

応募課金型や採用課金型のサービスも登場しており、予算に応じた柔軟な活用が可能です。 複数媒体を併用する場合は、それぞれの効果測定を行い、費用対効果の高い媒体に予算を集中させることが重要です。

人材紹介エージェント

人材紹介会社を利用した場合、採用者一人当たり年収の30〜35%が成功報酬として発生します。年収500万円の人材を採用した場合は150万円〜175万円、年収700万円の場合は210万円〜245万円の手数料がかかる計算になります。

初期費用がかからず、採用が決定するまでコストが発生しない点がメリットであり、採用が困難な専門職の採用には有効な手法です。ただし、採用人数が多い場合はコストが膨大になるため、他の手法との併用を検討すべきです。

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングサービスの費用は、月額制や成功報酬型など、サービスによって異なります。

月額10万円〜30万円程度のプランが一般的で、人材紹介と比較すると低コストで運用できます。成功報酬型の場合は、採用者の年収一人当たり15〜20%程度が相場となっており、人材紹介の約半分のコストで採用が可能です。

自社でスカウト業務を行う工数は必要ですが、採用担当者のスキル向上にもつながるため、長期的な視点でのメリットも大きい手法です。

ハローワーク・無料媒体

ハローワークやIndeedの無料掲載は、コストをかけずに求人を出せる手段として多くの企業に活用されています。採用が決定しても費用は発生しないため、採用予算が限られている中小企業にとっておすすめです。

ただし、応募数や応募者の質にばらつきがあるため、他の手法と組み合わせて活用しましょう。求人原稿の内容を工夫し、自社の魅力を十分に伝えることで、無料媒体でも一定の効果を得ることが可能です。

リファラル採用

リファラル採用は、紹介者へのインセンティブ(数万円〜30万円程度)のみで運用可能であり、採用に至った場合のコストは最も低い手法です。

社員の人脈を通じた紹介のため、企業文化とのマッチ度が高く、定着率も高い傾向にあります。採用コストを抑えながら質の高い採用を実現できる手法として、多くの企業で導入が進んでいます。制度の運用には社内への周知と継続的な取り組みが必要ですが、長期的には最も費用対効果の高い採用手法です。

一人当たり採用コストに関するよくある質問

採用活動を進めるにあたり、一人当たりの採用コストは予算管理の重要な指標となります。 ここでは、採用コストに関してよく寄せられる質問にお答えします。

1人あたりの採用費用はいくらですか?

1人あたりの採用費用は、新卒採用で約93.6万円、中途採用で約103.3万円が平均とされています。就職みらい研究所の「就職白書2020」によるデータであり、2018年度と比較するといずれも約20万円増加しており、採用コストは上昇傾向にあります。

ただし、企業規模や業種によって大きな差があり、上場企業では1人あたり49.0万円、非上場企業では57.5万円と、規模によって異なる傾向が見られます。

また、2024年の中途採用では、年間採用費用の平均650.6万円で20.8人を採用しており、1人あたり約31.2万円という調査結果もあります。利用する採用手法や募集職種によってもコストは変動するため、自社の状況に合わせた予算設定が重要です。

一人当たりの採用コストの計算方法は?

一人当たりの採用コスト(採用単価)は、採用にかかった費用の総額を採用した人数で割ることで算出できます。計算式は「採用単価=採用コストの総額÷採用人数」です。 採用コストの総額は、外部コストと内部コストを合算して求めます。

外部コストには求人広告費、人材紹介会社への手数料、採用イベント参加費などが含まれ、内部コストには採用担当者の人件費、面接官の人件費、応募者への交通費支給などが該当します。

たとえば、総額110万円をかけて5名を採用した場合、1人あたりの採用コストは22万円となります。

社員を1人雇うコストはいくらですか?

社員を1人雇うコストは、採用コストと入社後にかかる人件費を合わせて考える必要があります。採用コストだけでなく、入社後には社会保険料や労働保険料などの法定福利費が発生し、これは年収の約15〜16%程度を会社が負担することになります。

厚生労働省の調査によると、1ヶ月の常用労働者1人あたりの労働費用総額は408,140円であり、給与額334,845円に対して給与以外の費用が73,296円かかっています。

つまり、給与支給額の約1.2倍が実際の人件費と考えるのが一般的です。 福利厚生が充実している企業や退職金制度がある企業では、給与の1.5〜2倍程度のコストがかかるケースもあります。

年収400万で採用する場合のコストは?

年収400万円の社員を採用する場合、給与以外に約63万円前後の法定福利費を会社が負担する必要があります。

内訳としては、健康保険料が約20万円、厚生年金保険料が約36万円、雇用保険料が約4万円、労災保険料が約1万円程度です。そのため、年収400万円の社員1名に対する年間の人件費総額は約463万円が目安です。

さらに通勤手当や各種手当、福利厚生費なども加算されるため、実際のコストはこれより高くなることも珍しくありません。採用活動にかかるコストも含めると、1人の社員を雇用するには相応の投資が必要になることを理解しておくことが大切です。

新入社員の採用コストはいくらですか?

新入社員(新卒)の採用コストは、1人あたり平均93.6万円とされています。マイナビの「2024年卒企業新卒内定状況調査」によると、新卒1人あたりの採用コストは56.8万円という結果も出ており、調査や算出方法によって数値に幅があります。

新卒採用では、会社説明会やインターンシップの開催費用、ナビサイトへの掲載費用など、中途採用にはない外部コストが多く発生します。内定辞退が発生すると、その分のコストが無駄になり、採用単価がさらに上昇する点には注意しましょう。

近年は採用競争の激化により、採用開始時期の早期化や内定者フォロー強化などで、新卒採用コストは増加傾向にあります。

中途採用の採用コストの平均は?

中途採用の1人あたりの平均採用コストは約103.3万円とされています。 マイナビの「中途採用状況調査2025年版」によると、2024年の年間採用費用の平均は650.6万円で、平均採用人数は20.8人という結果が出ています。

新卒採用と比較すると、中途採用は即戦力を求めるケースが多く、専門性の高い人材紹介会社やダイレクトリクルーティングを利用することが多いため、コストが高くなる傾向にあります。

また、エリアによっても採用費用に差があり、北関東や東京では地方と比較して数倍のコストがかかるケースもあります。人材紹介会社を利用した場合の手数料は、採用者の年収の30〜35%が相場となっており、年収500万円の人材を採用すると150万円以上の紹介料が発生します。

年収500万の社員を採用するにはいくらかかる?

年収500万円の社員を採用する場合、採用コストと人件費を含めた総コストを考える必要があります。人材紹介会社を利用した場合、紹介手数料は年収の30〜35%が相場のため、150万円〜175万円程度の採用コストがかかります。入社後は法定福利費として年収の約15〜16%、つまり75万円〜80万円程度を会社が負担することになります。

そのため、年収500万円の社員を雇用すると、年間の人件費総額は約575万円〜580万円が目安です。

採用コストを抑えたい場合は、ダイレクトリクルーティングや求人広告など、人材紹介以外の採用手法を検討することで、1人あたりの採用単価を下げられる可能性があります。

介護の採用コストは一人当たりいくらですか?

介護職の採用コストは、正社員1人につき30万円〜50万円程度が一般的な相場です。 マイナビの調査では、介護業界の中途採用における1人あたりの採用コストは約32.6万円というデータもあります。

ただし、介護業界は慢性的な人手不足に加え離職率も高いため、採用活動が長期化しやすく、実際にはこれ以上のコストがかかっている事業所も少なくありません。人材紹介会社を利用した場合、年収の35%程度が手数料相場となっており、年収350万円の人材を採用すると約100万円以上の紹介料が発生します。

採用コストを抑えるためには、ハローワークやIndeedなどの無料求人サービスの活用、リファラル採用の推進、自社ホームページの充実など、複数の施策を組み合わせることが効果的です。

一人当たりの採用コストを見直して費用対効果を高めよう

一人当たりの採用コストの平均を紹介しました。採用コストの削減をするためには、今まで行った採用の結果分析や採用フローの見直し、採用手段の見直しが必要不可欠です。

自社の採用課題を洗い出し、優先度の高い項目からひとつずつ解消していきましょう。

本記事を参考に、より高い費用対効果を得られる採用を行っていきましょう。

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