企業による採用の手順の一つとして人気を集めている、ダイレクトリクルーティング。スカウトサービスにおいて重要になってくるのがスカウトメールです。
スカウトメールであれば、自社が求めている人材に直接アプローチできるので効果的に使いたいですよね!
本記事では、スカウトメールの返信率、スカウトメールの本文や件名を作成するときに気をつけたいポイントなどを解説します。「なかなかスカウトメールの成果がでなくて採用に至らない」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
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京都大学卒業後、株式会社リンクアンドモチベーションにて大企業を中心とした採用戦略の策定/実行に従事。現在はサクルートにて様々な企業のダイレクトリクルーティングを支援。
スカウトメールは有効な採用法のひとつ!
以前と比べて、待ちの採用では必要な人材が集まらなくなってきました。
そこで今、近年注目を集めているのが、企業側が積極的に人材の確保に動いていく「攻めの採用方法」です。
攻めの採用はダイレクトリクルーティングとも呼ばれ、なかでも重要な1つの手法がスカウトメールです。求職者に向けて直接スカウトするメールを送信することで、従来の「求人を公開して応募を待つ」スタイルではなく、企業が自らアプローチできます。
潜在的な転職ニーズがある求職者にまでアプローチできる上に、知名度が低い企業であっても選考・採用に至りやすいという要素があります。
スカウトメールの詳細は以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
スカウトメールの平均返信率は?
媒体によりますが、大手求人サイト『Wantedly』の調査によると、スカウトメールの平均返信率は平均16%程度です。
最新の『Wantedly』のデータはこちらから確認できます。
また、媒体を問わない一般的な返信率の平均は10%~15%とも言われています。平均以上の返信率を達成できれば、「他社より効率的に採用関連の活動を進められている」と言えるでしょう。採用を効率的に進めるためにも、ぜひこの数値を意識してみてください。
なお、返信率は以下の式で求められます。
返信率=返信数÷スカウトメール送信数
すでにスカウトメールを送信している場合は、まず現時点での返信率がどの程度なのかを割り出し、目標数値を設定しましょう。最終的には平均値以上を目指しつつ、期間ごとの目標数値を決めることをおすすめします。
【本文】スカウトメールの返信率を上げる5つのポイント
スカウトメールの本文を作成する際に効果的な、返信率を上げるコツを紹介します。
上記のポイントを踏まえて本文を作成すれば、他社のスカウトメールよりも魅力的で返信しやすくなるメールに仕上がるでしょう。
パーソナライズされた内容にする
スカウトメールを作成する中で目指したいのは特別感を出すことです。
特別感がない場合は「誰にでも送っているんだろうな」という手抜き感が出てしまい最後まで読んでもらえる確率が一気に減り、当然ながら返信率も下がります。
そのため、候補者の名前を積極的に記載したり、経歴やスキルの言及を本文中に記載したりしましょう。例えば、「〇〇さんのプロフィールで見た、〇〇の経験に感銘を受けました」など具体的にカスタマイズして書くと効果的です。「自分のことを知った上でスカウトしてくれた」と感じて貰えれば、返信される可能性がアップします。
返信のハードルを下げる
せっかく送ったスカウトメールですが、開封・返信がないと採用にはつながりません。そこで返信のハードルを下げる意識も必要です。
- 候補者の次のアクションを明確に書く
- 次回のアクションはハードルを低く
上記を実践することで、スムーズに返信できるようになります。それぞれについて、詳しく解説します。
候補者の次のアクションを明確に書く
スカウトメールの末尾などに、「次のアクション」を明確に書くことが必要です。メールをもらったあとに候補者が次にすること(企業側にとっては候補者にしてほしいこと)が明確・具体的であるほど返信率が上がります。例えば「カジュアル面談をしましょう」「○○について興味があるのでご返信ください」「ご都合がいい時間を下記日程から選んでください」などの文章を入れると良いでしょう。
もし面談などで日程を提示する場合には、「ご都合の合う日時を教えてください」ではなく、2~3候補時間帯や曜日をずらして提示し、その上でもしご都合が合わない場合はご連絡くださいなどとすると対象の候補者の手間を一つ減らすことができ、返信率の向上が見込まれます。
次回のアクションはハードルを低く
スカウトメールの返信率を上げる時にせっかく次回アクションを明記したのにもかかわらず、次回アクションのハードルが高いと開封されても返信にはつながりにくいです。ハードルを下げるためには、以下のようなメッセージを盛り込むのが効果的です。
- カジュアル面談として15分ほどざっくばらんにお話ししませんか?
- 今後のキャリアについて話しませんか?
- 良ければ一度オンラインでも構いませんので、〇〇のご経験について詳しくお伺いさせていただきたいです。
逆に候補者にとってハードルが高く感じるのは、最初から応募や履歴書・職務経歴書の提出、面接などです。これらは基本的には避けた方がスカウトメールの返信率が上がり、採用に至りやすくなります。
企業情報を簡潔に明記する
スカウトメールでは企業の情報を記載していきますが、必要な情報を簡潔かつ魅力的に記すことが重要です。
長文にならないように、大まかな条件(必要な要件・福利厚生・年収)や、会社としての想い、ビジョンなどを候補者の目線に立って記載しましょう。
どういった条件を書けばいいか悩んだ場合には、候補者のペルソナに近い社内の方にどういった情報があると会社は魅力的だと思うか、志望した理由などを聞くとより具体化していくでしょう。
どうしても想いが募って長くなってしまいがちですが、「詳しくはこちらからご確認ください」とURLを貼るのもおすすめです。
ネガティブなワードを避けて書く
スカウトメールでは業種や職種によってネガティブなワードは多少変わってきますが、一般的に避けたほうがいいワードは以下になります。
- 急募
- 大量採用
- 早期キャリアアップ
- 学歴不問
上記のようなワードを使用するのは避けましょう。
場合によっては、アットホームな社風や働きやすい・良い雰囲気・明るい職場、若さを売りにするというのも人によっては避ける傾向があるので、可能な限り使わない方がよいでしょう。
プロフェッショナルなトーンで作成する
求職者に対して尊敬の念を持ち、礼儀正しいトーンで書きます。過度にフレンドリーすぎず、プロフェッショナルな言葉遣いを心掛けます。
また、メールを送る前に、誤字脱字がないか確認しましょう。プロフェッショナルな印象を与えるために、文章の正確さは重要です。
【件名】スカウトメールの返信率を上げる3つのポイント
スカウトメールの返信率アップを実現するのに効果的な、件名の書き方を紹介します。
件名を見て開封するかを瞬時に判断されることが多いため、上記を意識してこだわり抜きましょう。詳しく解説します。
企業名・要件を必ず入れる
スカウトメールの件名には、企業名と要件を必ず記載しましょう。
メールを受け取った人は、件名を見て瞬時に開封するかを判断します。そのため、一目見て「誰から」「何の」メールかを判断できる件名にする必要があります。
「【株式会社〇〇】」「【スカウトのご案内】」のように、特に重要な箇所を確固で括って目立たせるのも効果的です。メールを開封することでどのようなメリットがあるかを分かりやすくアピールすることを意識してください。
30文字以内で短く簡潔に伝える
スカウトメールの件名を作成する際には、30文字以内に収まるようにしましょう。とくに、スマホでメールボックスを確認する場合は12文字~15文字程度しか件名が表示されません。
そのため、30文字以内にしつつも、重要度の高い単語を左に持ってきてください。後半に魅力的な内容を記載しても読まれない可能性が高いです。
また、簡潔で分かりやすい件名にすることも大切です。意味が伝わりにくいと返信はおろか、開封すらされないため注意しましょう。
パーソナライズした件名にする
本文だけでなく、件名もパーソナライズするほうが受け取ったユーザーに刺さりやすいです。
例えば、「営業経験をお持ちの〇〇様へご案内」のように、名前と経歴を記載すると良いでしょう。「自分宛に送られてきた」と実感して貰うことで、開封・返信が期待できます。
逆に、多くの人に全く同じ件名で送っていることが明らかな場合は、瞬時にメールボックスから削除されてしまい、記憶にも残らない恐れがあります。当然採用にも繋がりにくくなるため、注意が必要です。
【その他】スカウトメールの返信率を上げる4つのポイント
スカウトメールの返信率を大きく向上させたい人は、本文や件名以外にも、以下の4つのポイントを押さえましょう。
細部にも徹底的にこだわることで、高い返信率が期待できます。
高い効果が期待できるスカウトサービスを使う
スカウトサービスを使ってメールを送る場合、ターゲットに対して訴求しやすいサービスを選ぶことが大切です。
サービスによって得意な層はさまざまです。例えば、若手層を得意としているスカウトサービスを使って中堅層にアプローチしても、思うような返信率を得られない恐れがあります。改めて、ターゲットに合ったスカウトサービスを導入できているか考えてみましょう。
なお、現状スカウトサービスを使っていない場合は、登録を検討するのがおすすめです。
朝や昼の時間帯に送信する
返信率を高めるためには、スカウトメールを送信するタイミングも重要です。
朝(8時~9時)と昼(11時~12時)の返信率が高い傾向にあります。電車の中での確認や昼食時にメールを開封し、確認している人が多いのです。送信するタイミングを少し工夫するだけで送信率が上がるため、ぜひ実践みてください。ひと手間で返信率が変わってくるのが魅力です。
しかし、業種や職種によっても時間は異なるため、送る時間を変えて効果検証をしてみると良いでしょう。
ターゲットを明確にする
スカウトメールを送る際に気を付けたいのは、誰にでも当てはまってしまうような定型文です。
定型文になってしまう理由は、「求める人物像が抽象的だから」です。
メール文を「あなた(候補者)」に来てほしいという想いが伝わるようなオリジナリティのある文章にするためには、ターゲットを明確にし、解像度を上げる必要があります。
そのためには、以下の3点を欠かさないようにしましょう。
- 誰に何をどのように伝えたいかを明確にする
- ペルソナの設定
- ペルソナに合った社内の人に見てもらう
ペルソナをしっかりと設定し、近しい人にメール内容をチェックしてもらうことで、訴求しやすくなります。
誰に何をどのように伝えたいかを明確にする
漠然と「こんな感じの人に来てほしいな」という想いで送信しただけではなかなか返信率は上がりづらいです。どのような人に・何を・どのように伝えたいかを明確にすることが重要です。
漠然と件名や本文を作成するのではなく、相手や目的をしっかりと決めて作っていきましょう。「細かく決めすぎると多くの人に訴求できないのでは」と感じる人もいますが、実際には詳細に「誰に何を伝えたいか」を決めた上でメールを作る方が、高い返信率を期待できます。
ペルソナの設定
候補者のペルソナは、例えば「20代後半の男性」などのざっくりとしたものではなく、細かく架空の人物像を作り上げていきましょう。具体的には、以下の項目は最低限決めておくべきです。
- 年齢
- 性別
- 学歴
- 年収
- 居住地
- 家族構成
- 趣味
- 休日の過ごし方
- 現職で抱えている悩み
- 職務経験
- 転職に求めること
- キャリアプラン
- 志向性
ペルソナを決めることで、メール内に記載する情報の取捨選択・文言の使い方・ネクストアクションの作成などを明確に行えるようになります。
社内のペルソナにあった人に見てもらう
ペルソナが作れたら、候補者のペルソナに近い社内の人に実際にメール文を見てもらうと効果的です。そうすると候補者の中でも、自社が必要としている人材からの返信率を高めていけます。
自社のwebサイトも整備する
スカウトメールによって採用を強化したい人は、自社のWebサイトを整えることも検討しましょう。
スカウトメールを受信して興味を持った人の中には、開封してからすぐに返信せずにどのような企業なのかを調べる人も少なくありません。その際に、見栄えの悪いWebサイトが表示されてしまうと「信用できないかも」と感じられて、返信されないリスクがあります。
逆に、自社の魅力を存分に伝えることができれば、返信してもらいやすくなります。わざわざどのような企業なのか調べる人は興味関心度合いが高いと考えられるため、採用に至る可能性も高いでしょう。
スカウトメールの返信率が下がる理由7つ
スカウトメールの返信率が下がる理由をご紹介します。返信率が目標に達していない場合には送ったメールを確認し、以下の項目で当てはまっているものがないか確認してみましょう。
誰にでも当てはまる定型文になっている
まず気を付けたいのはメール文の全てが定型文になっていないか、という点です。候補者にとってこれは多数の方に送っているスカウトメールと思われてしまえば返信率は下がってしまいます。
例えば、「明るく楽しく働いてくれる方」「自己成長がしたい人」「事務に興味がある方」など、誰にでも該当しそうな文章や募集条件で分かるこ情報だけを書いてしまっていると、定型文とみなされます。
定型文だと思われないためには、スカウトメールの文中で候補者の名前を使うことや「△△さんの~の経験に興味を持ちご連絡しました」など、なぜ企業として対象の候補者へ興味をもったのかを記載する必要があります。
毎回名前を入れるのが大変な場合は、自社で使っているダイレクトリクルーティングの媒体の機能が使えているかを確認しましょう。媒体によっては「ネームタグ」という機能で候補者の名前を任意の部分へ自動入力できる機能もあります。このような機能を活用すれば、手間を抑えながらも求職者に刺さる本文を作成できます。
ネガティブワードが件名や本文に入っている
スカウトメールにおいて使うのを避けた方が良いネガティブワードがあります。
スカウトメールの文中に入れていると返信率が下がってしまう可能性があるので、送信したメールを見返してみましょう。
例えば、「急募」「大量採用」「学歴不問」「早期キャリアアップ」などはネガティブワードです。候補者目線に立ち、「送信する内容は候補者にとってこれは本当に魅力的な情報なのかどうか?」という視点を忘れないようにしていきましょう。
また、分かりにくい用語や流行のワードも避けた方が無難です。「ESG」「ニューノーマル」「レジリエンス」などの、候補者にとっては馴染みがない言葉が含まれている場合、読むのをやめてしまう恐れがあります。
ただし、あえて専門用語を使うことでふるいにかけられるので、ペルソナに合っているものについては使用してもよいでしょう。
自社のアピールが強すぎる
スカウトメールの内に自社アピールの文章の割合が多すぎるのも返信率が下がる理由のひとつです。
自社アピールが強すぎる文はこのような文です。
弊社は創業○○年で顧客満足度NO1を目指すサービスを提供しています。主な取引先は、~(有名企業)。
東証一部上場しており、全国営業所展開し、業界満足度NO1など毎年様々な章をいただいています。年間売り上げは△万円を達成しました。社長の□□は、各メディアに取り上げられています!(URLはこちら)
年々社員も増加しており〇〇名突破し、来年にはオフィスを増築。日々成長を遂げています!
候補者は日々多忙で、このようなメールを最後まで読んでくれないことが多いです。最後まで読んでもらうために必要なのは「候補者の目線に立って魅力的なメールを作成すること」です。
自社のアピールをたくさん盛り込みたくなるものですが、相手目線で必要な情報を簡潔に記載しましょう。
対象の候補者に興味を持っていることがわかる文章を序盤に入れて、その上で候補者が必要としている自社の情報を入れていきましょう。
文章が長すぎる・誤字脱字がある
スカウトメールの文章が長すぎるのも返信率が下がる理由のひとつです。
長すぎてしまう原因でよくあるのは「自社の魅力アピールが多すぎること」です。自社については、少し調べたら分かるような部分は思い切って割愛し、候補者目線で知りたい情報に絞って載せるようにしましょう。
自社サイトへ促せるように、「詳しくはこちらをご覧ください」などとサイトのリンクを載せるという手段もあります。
文章の長さの目安としては、スマートフォンで見ることを想定して一画面におさまる文章量(500文字程度)が理想です。また、せっかく書いた文章も誤字脱字が多いと最後まで読んでもらえません。矛盾や違和感のある文章・明らかに手を抜いている文章・翻訳されたような文章では、途中で離脱されてしまうことが多いです。
送信する前に一度声に出して読んでみたり、他の人に確認してもらうことで客観的に確認できます。
文面がペルソナに合っていない
スカウトメールの文面がペルソナに合っていないのも、返信率が下がってしまう要因のひとつです。
例えば、「すでに経験や知識のある層を採用したい」のであれば、多少の専門用語を盛り込んでも問題ありません。一方で、未経験者を採用したい場合は、知識がなくても理解できる文章にする必要があります。
このように、ペルソナに合わせて載せる情報・文言の使い方・次のアクションなどを作成して行きましょう。文面がペルソナに合ったものになると、自社が求めている人材とマッチする方からの返信率が向上します。
読み手がどのように対応すべきか分かりにくい
スカウトメールを受信し、件名や内容で興味を持ってもらえても次の行動として。いきなり応募をすすめると返信率は下がります。最初から履歴書や職務経歴書の提出を求めることも同様です。
〇〇さんのこれまでの~という経歴を詳しく教えていただきたいのでカジュアルな面談を15分程度行いたいのでお返事お待ちしております!など次のアクションを低めに設定してあげると良いでしょう。
また、「気になる点がございましたらお気軽にお問い合わせください。詳しく聞きたいが直接行くのは難しいという方へオンラインでも対応しております」「~のご経験についてお話しながら〇〇様の今後のビジョンについてお話しませんか」などという文も効果的です。
スカウトメールが量>質ばかりを意識している
「数打てば当たる」戦法になっていませんでしょうか?もちろん数は必要ではありますが、質もともなっていないと無駄になってしまう可能性が高いので上記のポイントを抑えつつ質も担保していきましょう。
それでは、作業スピードが遅くなってしまうと不安になる方もいるかと思います。作業スピードの目安としては1人あたり5~7分ほど時間をかける程度をオススメします。かけすぎも良くないので5~7分を目安にしていきましょう。
ペルソナを意識したり、その候補者ならではの文言を入れるとなると時間は以前に比べると少しかかりますが送信数だけではなく「返信率」も含めて効果分析してスカウトメールを送信しましょう。慣れてくると抑えるべきポイントをすぐ把握し、候補者にとっての有益な情報をピンポイントで与えることができ、そうすることで自社が求める人材とマッチしている候補者からの返信率が向上します!結果として、採用にも繋がりやすいでしょう。
上記を自社でしていくのは結果がでるまで骨が折れる仕事かと思います。
スカウトメールから応募につなげるコツ
スカウトメールを送信から、候補者の応募につなげていきたいですよね!ここでは、スカウトメールから応募につなげていくノウハウを紹介します。候補者の興味を引き、応募意欲を高めるような工夫が必要です。
上記のコツを参考に、効果的なスカウトメールを作成しましょう。
パーソナライズされた具体的な仕事内容に触れる
候補者の名前、経歴、スキルに基づいてメールをパーソナライズします。一般的な挨拶や内容ではなく、候補者のプロフィールに合わせた具体的な言及を行います。
候補者の過去のプロジェクトや成果に触れ、それがなぜ当社にとって価値があるかを説明しましょう。
明確な価値提案をする
具体的な仕事内容やプロジェクトの詳細、ポジションの魅力を明確に伝えます。「このポジションでは、〇〇のプロジェクトにリードとして参加いただきます。」など。
また、会社のビジョンや文化、働く環境についても説明し、候補者が就職・転職して貴社で働くことに魅力を感じるようにします。
ペルソナにとってのメリットを強調する
キャリアアップのチャンスや専門スキルを活かせるプロジェクトについて強調します。「このポジションは、あなたの〇〇の経験をさらに発展させる絶好の機会です。」
給与、福利厚生、柔軟な働き方、ワークライフバランスなど、具体的なメリットを伝えます。
応募につながるスカウトメール例文
以下は、これらのポイントを取り入れたスカウトメールの例です。
件名: 〇〇様の〇〇のスキルを活かせるチャンス!【株式会社〇〇】
[候補者の名前] 様、
初めまして。私は[会社名]の[あなたの名前]と申します。あなたのLinkedInプロフィールで拝見した〇〇の経験に大変感銘を受け、ご連絡いたしました。
現在、弊社では[ポジション名]を募集しており、あなたの[特定のスキルや経験]が非常に重要となるプロジェクトを進めております。具体的には、[仕事内容やプロジェクトの概要]に携わっていただきます。
[会社名]では、社員の成長とキャリアアップを大切にしており、[企業文化や成長機会について簡単に説明]。また、[給与範囲]、[福利厚生]、[勤務地]などの条件も魅力的です。
ぜひ一度お話しできればと思います。ご興味がありましたら、こちらのリンクから簡単に応募いただけます。また、ご都合の良い時間帯をお知らせいただけると幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
[あなたの名前]
[あなたの役職]
[会社名]
[連絡先情報]
具体的には、以下のポイントを踏まえて作成しています。
実際にスカウトメールを作成する際の参考にしてください!
以下の記事ではスカウトメールの例文をケース別に12個紹介しているので、詳しく知りたい人はぜひあわせてチェックしてみてください。
スカウトメールの返信率がどうしても上がらない際の対処法
ここまでで紹介したポイントを実践してもスカウトメールの返信率が低いまま改善されない人に向けて、以下の3つの対処法を紹介します。
それぞれについて詳しく解説するので、採用に向けて実践してみましょう。
ペルソナ設定を考え直す
本文や件名、送信時間などを工夫してもなお思うような返信率を得られない場合は、ペルソナ設定に問題があるかもしれません。具体的には、以下の一覧の項目について再考しましょう。
- 年齢
- 性別
- 学歴
- 年収
- 居住地
- 家族構成
- 趣味
- 休日の過ごし方
- 現職で抱えている悩み
- 職務経験
- 転職に求めること
- キャリアプラン
- 志向性
自社に必要なペルソナを設計した上で、スカウトメールによって効果的にアピールできれば、返信率が改善されて採用しやすくなるでしょう。
ペルソナに対する理解を深める
ペルソナ設定には問題がないものの、理解不足から受信者に響かない内容のスカウトメールになっているケースもあります。設定したペルソナに対し、以下のような内容を掘り下げて考えると良いでしょう。
- メールを受信してからどのような行動を取りそうか、
- 普段どのような生活を送っているか
- キャリアや仕事に対してどのような価値観を持っているか
ペルソナに関してじっくりと向き合うことで、刺さりやすい文章を考案できるようになります。
スカウトメールサービスや媒体を変更する
現状スカウトサービスを使っているものの返信率が良くない場合は、変更するのも手段のひとつです。さまざまなサービスがある中で、特徴・強み・料金などはそれぞれ異なります。現在使っているサービスよりも成果が期待できるものはないか、改めて考えてみましょう。
なお、以下の記事でおすすめのダイレクトリクルーティングサービスを35選紹介しているので、比較したい方はぜひご覧ください。
スカウトメールで返信率以外に意識すべき3つの数値
スカウトメールを活用して効率的に採用を進めるためには、返信率以外にも以下の3つの数値を意識する必要があります。
それぞれについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
開封率
候補者に送付したスカウトメールがどれだけ開封されたかを図る数値です。そもそもスカウトメールを開いてもらえなければ、返信されることはありません。
そのため、返信率だけでなく開封率もしっかりとチェックし、高めるための施策を実施しましょう。開封率が低い場合は件名や送付する時間を工夫する必要があります。一方で、開封率は問題ないものの返信率が低い場合は、メールの文面を改善することで対処すると良いでしょう。
カジュアル面談実施率
実際にカジュアル面談を実施できた割合を図るための数値です。候補者からの返信が来ても、面談実施前に辞退されてしまうケースもあるため注意が必要です。スピーディーな対応が求められます。
なお、カジュアル面談とは通常の面接とは異なり、求職者がリラックスした状態で臨める面談のことを指します。お互いにざっくばらんに本音を伝え合うことで理解が深まり、入社後のミスマッチを防げる点が魅力です。
カジュアル面談については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
内定数
スカウトメールを初回の接点として、どれだけの内定数を獲得できたかも大切です。返信率やカジュアル面談実施率が高くても、最終選考を通過して内定まで至る数が少なければ採用効果があったとは言えないためです。
内定数を高めるためには、これまでに紹介したすべての数値を向上させる必要があります。また、優秀な人材を採用して長期的に活躍してもらうためには、知名度の高い大手などのライバルに負けないよう、面接中に自社の魅力をしっかりと伝えることが求められます。
スカウトメール返信率を上げるまとめ
スカウトメール返信率を上げるポイントは、主に以下の7つです。
上記のポイントを意識した文章を作成するとなると、定型文のスカウトメールを作成するよりも手間がかかってしまいます。
しかし、返信率や開封率などの数値や、返信をもらった候補者はどのような人かという部分まで意識してデータを取り、PDCAを回していくとしっかり成果が出て成功できます。
本記事で紹介したポイントを意識して、まずはスカウトメールの返信率(返信率=返信数÷スカウトメール送信数)の平均である10~15%を目指してみましょう!
スカウトメールを自社で作成し、送信し、分析するのはなかなか大変な企業も多いかと思います。採用を進めたく他社にスカウト代行やサポートをお願いしようと思っている企業の方には、スカウト代行なら「サクルート」が最もおすすめです。採用効率アップに役立ちます。