ダイレクトソーシングとは?メリットやデメリット、おすすめサービス(企業)10選を解説!

近年は少子高齢化社会による労働人口の減少から、売り手市場へと転換しています。優秀な人材を確保するための採用戦略の重要性が非常に高まっている、人材確保の競争期といえるでしょう。

その中で近年注目されているのが、攻めの採用と呼ばれるダイレクトソーシングやダイレクトリクルーティングです。これらは企業が求職者をダイレクトにスカウトして採用する手法を指しており、ハイクラスな人材を確保するために重要といえます。

しかし「採用効果が不安」「聞いたことはあるが詳細が分からない」と、ダイレクトソーシングに踏み切れない企業は多いです。

本記事では、ダイレクトソーシングの概要の他、成功のためのポイント、ステップを細かく解説します。

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中野 源一

慶應義塾大学卒業後、株式会社リクルートキャリアにて累計100社以上の採用コンサルティングに従事。現在はサクルートにて様々な企業のダイレクトリクルーティングを支援。

目次

ダイレクトソーシングとは?

ダイレクトソーシングとは、企業が求職者に対して直接アプローチして採用する手段です。

従来の採用は”待ちの採用”と呼ばれ、求人票や求人媒体に求人情報を掲載し、求人情報を閲覧した求職者が応募する流れでした。それに対してダイレクトソーシングは、応募を待つのではなく企業が数ある候補者の中から採用したい人物に直接アピールします。

職歴・経歴・経験・スキル等を見て合致する候補者にダイレクトにアピールできるため、質の高い採用が期待できます。

ダイレクトソーシングと似た言葉で近年よく使用されているのが、ダイレクトリクルーティングです。これらの言葉の意味は、現代において大きな差はありません。

厳密にはソーシングには調達(獲得)や選択の意味があり、リクルーティングには採用や募集の意味があります。つまり、母集団形成の段階までをダイレクトソーシング、採用までのすべてのプロセスをダイレクトリクルーティングと呼べるといえるでしょう。

本記事では、ダイレクトソーシング=ダイレクトリクルーティングとして解説をします。母集団形成のフェーズについて詳細を知りたい方は、以下の記事をご確認ください。

  • ダイレクトソーシングは企業が求職者に対してアピールする攻めの採用方法を指す
  • ダイレクトソーシングとダイレクトリクルーティングは、現代においては同義
  • 厳密にはダイレクトソーシングは調達(母集団形成)までを、ダイレクトリクルーティングは採用までを指すといえる

ダイレクトソーシングのメリット

ダイレクトソーシングを実施する主なメリットは、以下の4つです。

ダイレクトソーシングにはデメリットもあるため、次の章で紹介するデメリット4つも理解したうえで導入を決めましょう。

スカウト代行特化型のスカウト代行を検討しているなら「サクルート」が最もおすすめです。スカウトメールの文言作成から、返信率アップに向けたABテスト、やり取りのクオリティの担保まで丸ごと全部任せられます。ダイレクトリクルーティング支援(スカウト代行)に特化し、無駄なコストを削減しているので、他社よりも安価な月額3万円から利用できます。

採用コストの削減が期待できる

ダイレクトソーシングは基本的に、求人媒体に対する求人広告掲載料や、人材紹介に対する成果報酬が必要ありません。求職者に対してスカウトメールを送る”通数”によって金額が変化するサービスを利用することで、長期的な採用コストを抑えられる可能性があります。

ただしダイレクトリクルーティングのサービスによって、料金形態や費用は大きく異なります。事前に資料を取り寄せて、よく比較検討することが必要不可欠です。

また。スカウトメールの開封率や返信率が分かることで採用のコントロールも可能となります。例えばスカウトメール2000通に対しての開封率、返信率、面接率、採用率が分かれば、自社の目標とする採用人数を達成・実現するために必要な工数を導けるでしょう。

マッチ度の向上が期待できる

企業が求める条件に合った人材のみにスカウトメールを送れるため、企業と求職者の間のマッチ度の向上が期待できます。従来の待ちの採用では出会えなかった層にもアプローチできるため、自社にマッチする人材が採用できる方法であるといえるでしょう。

また、直接のアプローチが可能であるため、候補者に合った魅力の伝え方が可能です。会社のどういった部分がマッチするのかを上手く伝えることができれば、企業と候補者のマッチ度が向上しより質の高い採用ができます。

候補者群ごとに企業の魅力の説明内容を変えることも可能であるため、PDCAサイクルを繰り返し、質の高いスカウトメールの送信を研究しましょう。

なお、採用予定の部門(現場)と意見を何度もすり合わせることで、よりマッチした人材の確保が可能となります。

離職率の低下が期待できる

ダイレクトソーシングは、企業側の人間と求職者がカジュアル面談などでキャリアや仕事に関する考え方など、お互いの理解を深めてから採用するため離職率の低下が期待できます。

入念な面談をすることで、「社風が思ったのと違う」「入社前に聞いていた話と違う」など、双方のすれ違いを大幅に解消できるでしょう。

またダイレクトソーシングは、企業と求職者個人が強く結びついている採用方法といえます。特別感が強く出る傾向にあり、企業に対して多少合わないところがあると感じても、すぐに辞める結論を出しにくいといえます。

人材プールを築ける

人材紹介などでは企業と求職者の間に直接的な繋がりは構築できないため、その時に採用できなければ、次に巡り合う機会はほぼないといえます。

しかしダイレクトソーシングは企業と求職者がダイレクトにつながるため、将来的な採用に向けた人材のプールの構築が可能です。「今は転職の時ではない」といった結論となっても、候補者とのやり取り・コミュニケーションは無駄にはなりません。

ダイレクトソーシングのデメリット

ダイレクトソーシングのデメリットは、以下の4つです。

ダイレクトソーシングにおけるメリットとデメリットをよく理解したうえで、自社に合った採用方法なのかを十分に検討しましょう。

採用にかかる工数が増えるが思うような結果を出せない可能性がある

ダイレクトソーシングは自社で母集団形成やアピールを行えるため、質の高い採用が可能です。しかし質の高い採用をするためには、自社の採用力が大きくかかわります。

ダイレクトソーシングのノウハウが全く蓄積されていなければ、採用にかかる工数や時間が増えても良い結果を出せません。きちんとPDCAサイクルをまわし、課題を解決しながらより良い採用に向けて動く必要がある方法といえるでしょう。

つまり、ダイレクトソーシングで結果を出すには長い時間かかる可能性があります。ノウハウや高い採用力があれば、短期間でも良い結果が期待できるでしょう。

即時対応が必要になる

ダイレクトソーシングサービスに登録している求職者は、基本的に在職中であるケースが多いです。転職を決意し早く転職活動を済ませたいと考えている求職者は、他社の面談も同時に受けている可能性も0ではありません。

また、転職を考えあぐねている求職者は、そもそもの転職意欲が低い状態といえます。能力の高いそのような求職者を逃さないためにも、即時対応は必要不可欠です。求職者の転職に対する温度が冷めないうちに、採用までのプロセスを終わらせましょう。

スカウトメールに対する返信から内定までを、長くても1カ月程度で終わらせるのが理想です。

候補者フォローが必要になる

人材紹介サービスなどを利用した場合は、候補者に対するフォローやプッシュは人材紹介サービスの担当者が行ってくれるケースが多い傾向にあります。しかし自社でダイレクトソーシングを実施した場合は、これらのフォローを自社で行わなければいけません。

ダイレクトソーシングサービスを利用する場合は、サービスの担当者が内定者フォローや入社後研修の一部を請け負ってくれるケースもあります。

知名度が低い場合は思うような成果が出せない可能性がある

能力が高い求職者は、より高みを目指しているケースが多い傾向にあります。つまり知名度が低かったり、企業規模が小さかったりする場合は思うような結果を出せない可能性があります。

より多くの人材に自社を知ってもらうために、企業HPを充実させる必要があるといえるでしょう。社員紹介、社内紹介、企業文化の発信などをすることで、認知度の向上が期待できます。

ダイレクトソーシングサービスの中には、認知度が低い企業でも高い返信率が期待できるものもあります。しかし認知度が高い企業ほど返信率が高い傾向にあるため、認知度・知名度はあって損はありません。

ダイレクトソーシングの成功を掴む5つのカギ

ダイレクトソーシングで成功をおさめるための5つのポイントをまとめました。

  1. 自社が求める人材像を明確に決める
  2. 自社が適したダイレクトソーシングサービルを利用する
  3. スカウトメール文面はテクニックを使う
  4. スカウトメールや面談では嘘を伝えない(離職率の上昇を招くため)
  5. PDCAサイクルを回し自社の採用課題を洗い出す

自社が欲しいと思う人材に闇雲にアピールするだけでは成功を掴めません。

ひとつひとつのプロセスを丁寧に行わなければ、質の高い採用はできないといえます。可視化が可能なデータはすべて資料にまとめて、課題点を洗い出しましょう。PDCAサイクルを回していくことで、だんだんと採用の質が良くなっていくはずです。

次の章「ダイレクトソーシングでマッチする人材を見つけるステップ」で、より詳細に紹介します。

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ダイレクトソーシングでマッチする人材を見つけるステップ

ダイレクトソーシングを実施するうえで、自社とマッチする人材を見つけるためのステップやコツを紹介します。

ダイレクトソーシングの大まかな流れを、以下にまとめました。ステップごとに、詳細を見ていきましょう。

採用したい人材の明確化

自社の企業戦略や展望などを改めて考え、どのような人材が必要であるかを洗い出します。

現場と協力しながら行わなければ、採用後に現場と採用者の間ですれ違いが起き、離職率の向上など新しい採用課題が生まれる可能性があります。全体のベースとなる部分のため、現場と協力し妥協せずに検討していくことが重要です。

採用したい人材の条件を明確化したら、次は優先順位を決めていきます。大きな人材データベースであっても、条件が細かすぎれば人材は見つかりません。ある程度妥協するポイントは必要といえます。採用したい人材の条件を、細かくすり合わせていきましょう。

自社に合うダイレクトソーシングの選定

自社に合うダイレクトソーシングを選定します。自社の人脈で母集団を形成するのもひとつの手ですが、なかなか見つからないケースが多いです。基本的には、ダイレクトソーシングサービスが提供する人材データベースから理想の人材を探すと良いでしょう。

選ぶ際に注目すべきポイントを、以下にまとめました。

  1. 自社の知名度、企業規模、社風、業種などあらゆる属性
  2. 採用予算と費用の比較
  3. 理想の採用までの期間
  4. 採用したい人材の属性
  5. ダイレクトソーシングの採用実績

ダイレクトソーシングには、さまざまな種類があります。新卒採用/中途採用に強い、IT・WEB関連の実績が豊富、パート・アルバイトに強いなど、それぞれ特徴が違います。

また、ダイレクトソーシングに登録している人材は転職潜在層なのか転職顕在層なのかも重要なポイントです。どれだけ転職に対する興味・意欲のある登録者がいるかも確認しましょう。自ら行動している主体性のある登録者が多いほど、成果に繋がりやすいです。

これらを加味して、自社に合ったダイレクトソーシングを選んでください。

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データベースから人材を選定

多くの求人者情報が掲載されているデータベースから、自社に適合する人材を選定していきます。このフェーズを、母集団形成と呼びます。質の高い母集団形成が行えれば、より質の高い採用が可能になるといえるでしょう。

母集団形成において重要なポイントは、以下の記事をご覧ください。

スカウトメールの文章の考案・送信

スカウトメールの文章の考案や、送信を実際に実施します。スカウトメールは、ダイレクトソーシングにおいて重要なフェーズです。テクニックを駆使することで、スカウトメールの開封率・返信率の上昇が期待できます。

  1. ターゲットの転職欲を刺激する文面を作成する
  2. 特別感を演出する
  3. 会社紹介の部分は分かりやすく端的に行う
  4. ポジティブキーワードを意識して入れる
  5. 開封率が高くなるよう件名と導入文章に力を入れる
  6. スカウトメールを配信する時間帯を調整する
  7. スカウトメールを再配信する

いずれも重要なポイントです。スカウトメールの作成方法のコツの詳細については、以下の記事で詳しく紹介しています。簡単に実践できるポイントが多いため、行う際は確認してください。

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面談・面接

スカウトメールに返信がきたら、いよいよ面談日を調整し実際に面接をします。2024年現在は、WEBで面談する企業が増加傾向にあります。自社・業界の業種や職種を加味して、選考の方法を選びましょう。

面談では、以下のポイントに注意してください。

  • 求職者が実際に配属される予定の部門の社員に同席してもらい質疑応答がしやすい環境を整える
  • 求職者が「ぜひ入りたい」と思えるような営業力のある面接官を用意する
  • 企業がアプローチした側であるため、求職者を評価するスタンスで面接しない
    ※求職者は「アプローチされたからいる」のであり、志望動機が弱い傾向にあるため

なお、面談日の調整が遅くなると、候補者から辞退連絡がくる可能性が高まります。面談が決まったら、なるべく早く日程を調整し、前日にプッシュをすることがおすすめです。

ダイレクトソーシングサービスのおすすめ10選

おすすめダイレクトソーシングサービスを紹介します。以下の一覧表もご確認ください。

スクロールできます
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ダイレクトリクルーティングサービスを活用することで、担当がついて採用関連の業務を代行してくれる場合もあり、役立ちます。自社に合ったダイレクトソーシングサービスを・ツールを見極め、採用の質を高めていきましょう。

サクルートでは、スカウト媒体比較や返信率向上のためのスカウトメール作成方法など、有益な資料3点セットを無料でプレゼントしています!スカウト代行の活用を検討している人や、スカウトメールを改善して採用成功に繋げたい人はぜひゲットしてください!

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スカウトメールの高い開封率を維持しているダイレクトソーシングサービスです。中途採用よりも新卒採用に注力している企業はチェックしておきましょう。

学生の特別感を刺激するような、心を惹く文章を作成できれば、より質の高い母集団形成が可能になります。3人に1人の就活生が利用していると言われているサービスです。

新卒採用向けのその他のおすすめダイレクトソーシングサービス35選は、以下のリンクからチェック可能です。

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ダイレクトソーシングで質の高い採用をしよう

ダイレクトソーシングは、質の高い採用が期待できます。

従来の採用方法とは全く違う手法を利用するため、ノウハウが一切ない企業の場合は難しい方法といえるかもしれません。しかしダイレクトソーシングのノウハウがない企業は決して少なくなく、企業がノウハウを蓄積できるよう支援してくれるサービスも増加傾向にあります。

最初はサポートを得ながら採用を行いノウハウを蓄積することで、徐々に自社の力のみで採用をできるようになるでしょう。

本記事を参考に、ダイレクトソーシングを取り入れてみてくださいね。

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